2月11日(土)晴れ時々曇り
14:27 Tolhuin La Unión Panadería & Confitería
パンが美味い!!そして安い!!コーヒーはちょっと高いが、たぶんコンビニコーヒーに日本人が慣れすぎているだけ!!良いとこ教えてもらったな〜。
というか、旅人を受け入れているというパン屋の存在は聞き覚えがあったんだ。確か吉田さんのリヤカー旅南米北米大陸編で知ったんじゃないかな。出発前に読むべきやったなーとも思いながら、チュロスとエッグパイ、クロワッサンを貪った。
ま、帰ってから読んだら新しい気づきがあってそれも面白いだろうさ。
ここまでの道もオールフラットのアスファルト。しかもよく舗装された、走る分には何も気にかける必要のない素晴らしく快適な道だった。強いて言えば、時速100kmでアホな追い越しをかけてくる後続車に気をつけるくらいか。
風も微風で、昨夜も静かに過ごせた。
前半山ほどいたグアナコはいつの間にか姿を消し、代わりに森林と呼べるほどの緑に包まれていった。途中巻を2回拾ったが、徒労に終わりそうだ。チリを思わせるくらい緑に溢れ、大きな湖もすぐそこだ。
ここのパン屋にも通いつけたくなったし、予定変更して近くで野営かキャンンプしてしまおうかなと。
そう言えば、ここの店長さんだろうか。店の前の一方通行に阻まれて立ち往生していたら、パン職人らしき格好のおっちゃんに「大丈夫だからこっちに来い」と手招きされて店に着くことができた。
自己紹介したらバイクのチームのものらしきステッカーをいただいた。どこでバイク買ったのとか興味津々だったから、彼もバイク乗りなのだろう。吉原さんの写真を見せてみれば良かったな。
パタゴニアの大平原には時折集落や謎の施設が現れる。
よく舗装された真っ直ぐな道を黙々と走る。
寂しげにポツンと立つ木。何がどうやって君一人そこにいるのかね。
寒いからせめて熱い紅茶でも飲んで眠りたい。ガスバーナーやっぱ要るわと痛感しながら薪を拾う。
お店は大繁盛。整理券取って20分くらい待ったかな。
このチュロス!食わずにいられるか!
バイク旅人には嬉しい心遣い。
美味かった…!
謎にルイージ人形を持つ少年。
んで時は戻って今朝の話だが、よしきとけいくんと電話した。
お母から聞いたが、二人は斎場まで顔を出してくれたらしい。ほんとありがとうね。俺の代わりに。
けいくんとは出発以来だったが元気そうだった。冬は大根で忙しいと思っていたが、最近の悪天候で作業ができないらしい。飯盛も冷やかやろけんな〜。まあゆっくりしてくれ。スマホゲーの課金はほどほどにな。
よしきとはPucon以来かな。こっちも変わらず。親の健康について話したが、ほんと俺らも気をつけんばなって。ガンも二人に一人だっけ?検査だけはしとかんばな。
ケイスケとも電話した。俺の代わりにお父と飲んで話しもしてくれていたみたいやからな。
ケイスケが西村家にとってより近い存在になったことで、お母も心強く思うとこもあると思う。俺の心底信頼している友人やし。
ケイスケから、そのお父と飲んだ時の話を聞いた。
俺が海外に旅に出ることをどう思うかと聞いたらしい。
そしたら、「俺も若かったら着いて行きたかった」と答えたと。若かったらて一体いくつの話やねん。まあ、お父も大工引退したらハイエースで日本一周したいて言いよったしな。現場の帰りのトラックの中でそがん話もたまにしよったのを思い出した。
「お母はどがんすっと」て聞いたら、「一人で行くに決まっとるやっか」て言いよったな。違いないわ。お母とは100パー無理やな。
「俺の息子やけん仕方ない」とも言っていたらしい。
そういうことだよな。光生だってそうだ。バイク乗れなんて一言も言っとらんのに、着々とバイクと旅を愛する男に成っていってる。しっかり彼女できるところは兄とは違うとこやがな。
とにかくケイスケもけいくんもよしきも、ありがとうな。
かつひろも、何も言わんでも他の同級生とかに連絡してくれてありがとう。
ほんと、俺の人生で誇れることの一つは、友人だと思うよ。
走りながらそんなことを考えていた。ありがとうな。
さて、そろそろ出るか。まずは野営地の視察だな。
20:52 Camping Hain del Lago Khami
結局キャンプ場にINした。道端から、木製のティピーやワインのビンが刺さりまくったオブジェ、ヘリの残骸やアスレチックまで見えるもんだから、このキャンプ場は金を出す価値がある!!と感じてお世話になることにした。
料金は1500ペソ。日本円で1000円くらいだ。安い。トイレの便座がないこと以外は素晴らしいとこだ。
何よりこのティピー!!遊び心溢れているよなあ。中に入るだけでワクワクするもん。
これはテント無しで寝らんば男が廃ると、グランドシートにマットとシュラフを敷いて横になってみたが、夕方から冷え込んできてこりゃ無理だと逃げ出した。無理は良くない。
湖畔視察。流石に野営は無理と判断。
遠くに厳つい山が見えてきた。ウシュアイアが近い。
辺境の地の方に来ると原住民を描いたウォールアートをよく見る。
『娘さんを下さい』
荷下ろししていつものLA ANONIMAというスーパーマーケットに買い出しに行くと、何と現地に住む日本人の女性に会った。
ウシュアイアの方で、国際結婚してそうなったらしい。
「人生何のあるかわからんですね〜」つって二人でウンウン頷いた。
息子さんのニコラス君が俺のバイクを見てニコニコして来たから挨拶したら、お互い気づくことになった。「行くよー」て彼に日本語で話し掛けてたから、空耳だと思ったよ。ニコラス君は日本語スペイン語両方を話すらしい。
実はこのご家族とはパン屋でも会っていて、お互い気にはなっていたらしい。
アルゼンチンとても楽しんでますよ!と伝えたらすごく嬉しいと言われていた。
ニコラス君と写真撮って別れた。またご縁があれば。
君は男前だよニコラス君!確かによく見たらハーフっぽい顔だった。
キャンプ場に戻って晩飯作っていたらブエノスアイレス出身のライダーと話した。
彼も仕事を辞めて長期休暇を手に入れ、ゆっくりと南米を回る予定らしい。俺と同じだなって笑い合った。
よかったら明日一緒にウシュアイアに行かないかと誘われたが、彼のペースに着いていけないため断った。彼はテネレ250で、時速80km〜90kmで走るとか。それでもスローペースなんだって。まあ確かに、リッターバイクのライダー達はもっと出てるもんな。
ウシュアイアの良いキャンプ場も教えてもらえたし、また会うかもな。
久々に熱いシャワーをたっぷり浴びることができた。
実は、アンナの家では水圧が弱すぎてまともに浴びることができなかったのだ。彼女を困らせたくなかったのと、俺が必要以上に気を遣ってしまって。
だから手拭いで体を入念に拭いていた。まあそれでも十分綺麗にできるけどね。
洗濯もして干しているが、夕方になって風も出てきて何度もロープから吹っ飛ばされる…。洗濯バサミが欲しくなる。そして風が冷たくて全く乾かん。
今はチョリソーとパンとワインを喰らってゆっくりしている。
明日は昼頃出てゆっくりウシュアイアを目指すことにする。
なんか感慨がないんだよな…。吉原さんの言っていた通り、アウストラル街道の方が特別な気がしてな。まあ、行ってみてからだ。
今日も良い一日だった。
釣具屋だがスポーツウェアやら洒落た酒やらマテ茶セットやら置いてる店。アルゼンチンは特にこんな感じの中途半端な店が多い。そして店の広さに対して置いてるものが少なくて失望することもままある。
チョリソーは貧乏旅の救世主。安すぎる…。これを知ったらチリには戻れない。
ロベルトとアンナ達がご馳走してくれたやつ!しかし油がないのでまた今度。そう、油も携行したい。
最近フルーツ食ってない。アボカドはアルゼンチンはチリより高くなったかも。
洗濯物を干す原住民の様子。
調理場。個性あふれる共用スペース。
『約束された勝利の飯』。コーラのボトルの中身はワイン。
パップテントだっけ。あんなんも帰ったら試してみたいなぁと思った。
走行距離 230km
金 キャンプ場1,000円 飯と酒2,000円 パンとコーヒー800