ただの男がバイクで世界一周を叶えるまでの記録。

高校生からの夢、バイクで世界一周を叶えるまでの記録をまとめたブログ。旅の理由、決断に至るまで、お金のこと、旅の準備、旅の様子など、考えうる全てを後に続くライダーのために残したいと思っています。

【Day209 San Diego】ブランチと銃とラーメン〆にアーチェリー

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6月18日(日)晴れ 涼しい 

22:12 ユティんち

ブランチ、鉄砲、ラーメンの日だった。もうどうやって日記書けば良いのやら。まだ撃った時の余韻が掌に残っている。

 


5時起床。昨夜はトゲでマットをダメにしてないかヒヤヒヤしながら寝たが、何とか大丈夫なようだ。しかし、明らかに空気が少し抜けている。やってしまったか?まあ、使えるならいい。ヒマがあれば水に沈めて空気漏れを確認してみよう。

 


7時に出発し、清水さんちの近くには8時過ぎには着いた。10時集合のため、近くのウォルマートでゴミ捨ててはるかさんと三井さんのラダック旅お話会を少し観ていた。当日は30分前に起きたが、情けなくも眠気に負けてアーカイブを観ようと思うも、チケットが事前購入必須と勘違いし絶望。あとで、後からでも購入して視聴可能と知り、購入して昨夜三井さんからURLをいただいたわけだ。まだはるかさんのスライドとトークしか観れてないが、いやあこれはたまらんだろ。写真に動画、何より語り手の持つ説得力だ。淡々と語るその姿には確かな力強さを感じた。三井さんも驚いていたが、あんな危険な川渡りも落ちたら一撃死の崖も走っていたんだな。

ラダック旅についてはそれなりに聞いていたつもりだったが、まだまだ足りんな。早くラダック本が読みたい。

 


9時45分に清水さんと合流。写真で見たままの頭の良さそうな顔立ちの方だった。

挨拶もそこそこに、バイクを家の脇の通路に入れさせてもらい、荷物も置いて身軽になって清水さんのジープ(中古で80万らしい。良いな)に乗って、遅めの朝食へ。

10時とかに食う割とガッツリ目の朝食のことをアメリカではブランチと言い、伝統的な定番メニューもあるそうだ。

 


IHOPというお店で、ベーコン、ウィンナー、ハッシュドポテト、目玉焼き、パンケーキの王道のセットをいただいたが、めちゃくちゃ美味い!!値段は15ドルと日本人には安くない金額だが、その分ボリュームもありパンケーキのレベルも高く、コーヒーも飲み放題。友人と来て駄弁るには最高の場所だ。

そしてまた、清水さんの話がめちゃくちゃ面白かった。

HONDAの開発部門で働いていたが、28歳の頃辞めてアメリカの大学院を受験。教授に何とか認めてもらい、学費免除を手にいれ博士課程でリチウムイオン電池の研究を続け、なんと昨日の6/17に卒業。俺からしたらスーパーエリートだが、彼曰く全然とか。中国韓国の若い子らはもっともっと凄いとか。いやいや十分っすよ。

驚くことに、会って知ったのだが、彼は33歳で、学年では一つ上の先輩だった。てっきり歳下の方かと。

旅の感性もものすごく共通点があり、久々に赤べこ人形宜しく頭を縦にうんうんと振りまくっていた。清水さんも一つの場所に住み着いて、段々とその土地での自分の世界が広がっていくのを感じるのが大好きだと言っていた。だからアメリカで生活したくて、卒業後は日本に帰らずにボストンで仕事をし、いずれはヨーロッパに移って緩く仕事して生きたいと。

清水さんだからこそ知るアメリカと日本の違いなども興味深く、ずっと質問攻めにしてしまった。

結局2時間は話してたな。この場は清水さんがご馳走してくれた。美味しかったです!!

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ジョイフルの2倍て感じ。

 


そして夕方からは清水さんの友人の台湾人の方と3人で銃を撃ちに行くことに。ブランチでの会話で、近くに射撃場があって一度だけ行ったことがあると聞いたため、一緒に行ってくれないかとお願いしたのだ。そしたら射撃好きのその彼に声を掛けてくれて、3人で行くことになった。そして今夜は台湾人の彼のアパートに泊まらせてもらえることになった。至れり尽くせりだ。

 


それまで少し時間があったため一度帰って作戦会議をした。そしたらなんと、サンディエゴはトップガンの聖地だった!!知らぬまま去って後で知ったらきっと絶望していただろう。マーヴェリックとチャーリーが出会ったあの場所や、グースがピアノを披露したあのBARもあると言う!!

今日は時間がないため明日一人で巡礼することにし、二人で清水さんオススメの海岸線をドライブした。

話の通り、海側の高級住宅街は日本では見たことないような家々が並んでいた。どうやらカリフォルニア州自体が金持ちの多いエリアらしい。だから物価も他所より高めとか。

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洒落乙なレストランやBARが海沿いに並ぶ。
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柵越しにアシカを確認。あとで確認したが、ナスカからサンティアゴまでの帰り道で出会ったあいつはトドだった。確かにあんな体型のをトドて言うよな。
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この旗は卒業祝いの旗らしい。アメリカらしいや。
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自由すぎる。

 


んで17時に射撃場にジープとセローと分かれて行き、その彼と合流。彼の名はユティ。ユーシと似てるねつって握手した。

中に入ってまずは登録。住所や電話番号等はウィンドベルさんのを借りた。説明用の10分ほどの動画はもちろん英語だったが、字幕があったため何とか理解できた。

壁にはライフルや機関銃、ガラスケースにはリボルバーやハンドガンが美しく並べられていた。今日はハンドガンオンリーの日らしく、ユティオススメの世界で最も有名な銃の一つ、グロック17をレンタルした。

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真面目に見ないと命に関わる動画かもしれないのでかつてないほど集中した。
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サバゲーマー御用達のエチゴ屋じゃあないんだぜ。
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本物用のホルスター。
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用品も様々。楽しい。
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斧見たら額賀さん思い出すようになってしまった。それほどに、聡明な彼が斧を旅に持って行こうとしてた時は正気を疑って衝撃を受けた。
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500発マガジンなど、ない。
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鉄板入りのモノホン。
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ショットガンのウッドストックが好き。
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もう変な笑いが出てた。

 


パスポートを見せ、シューティンググラスと耳当てを装着しシューティングレンジへ。すると、足元には無数に転がる金色の空薬莢と、薄暗い室内に漂う鼻腔を微かにつく硝煙。そして雷鳴のような耳を劈く射撃音。

ガチだ。トイガンではない、本物だ。

 


ど素人二人、一体どうすりゃ良いのかと緊張でも動けんため、ユティ先生に手解きを受けた

いや、わかるのだ。面白いくらいサバゲーで扱ってきた銃と同じ構造だから、理屈も理解しているのだ。

だが、怖い。もし万が一暴発でもしたら。ジャムって手元で爆発したら。そんな考えが頭をよぎり、入店前から震え始めていた手脚は更に笑い始めた気がした。

 


しかしそんな状態で銃を扱っては危険が増すだけなので、大きく息を吐き呼吸を整え、一つひとつ確認するような動きで弾をマガジンに込め、マガジンを装填し、スライドを引いてチャンバーに弾を送り、右手、左手と握り込みトリガーに人差し指をゆっくり掛け、撃った。

瞬時に銃口が火を噴き、同時に排莢された空薬莢が宙を舞い、弾丸が7ヤード先の的を貫き、反動で銃は大きく跳ね目の前には小さな硝煙が漂っていた。

撃った。本物の銃を。はっきりとあの感覚は覚えている。生々しかった。人を確実に殺める力を、今掌に収めているという感覚。俺はもっと気軽に持てるものだと大きな勘違いをしていた。この兵器を持つということの意味を知れた。翔太も初めての射撃教習ではこんな気持ちになったのだろうかと、震える手を見つめながら思った。

5発撃って清水さんに交代したが、たった数分の内にシャツは嫌な汗でじっとりと濡れていた。

それからは5発撃っては交代し、徐々に10ヤード15ヤードと距離を空けて全く当たらなくなって試行錯誤したりして、計50発ほどそれぞれ撃った。

後半はかなり慣れ、冷静に銃を扱っていたように思う。ついでにおみせの銃を構えたり機構を確認させてもらえたりして、ライフル、アサルトライフル、リボルバー、古いカービン銃など実銃をたくさん見て触ることができた。俺もこういうのは大好きだから、ユティが気を利かせて楽しませてくれたのだろう。ちなみにシューティンググラスも耳当ても彼が貸してくれて、グラスは記念にとプレゼントしてくれた。

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そんなボーリング場みたいなノリで…。
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的は有料。手元に寄せて確認できる。7,10,15,25ヤードから好みの距離を選べた。
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ユティから手解きを受ける清水さん。
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隣はガチ勢家族。
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たった5発マガジンにこめるだけでも硬くて苦労する。BB弾のようにはいかない。
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これは良くない姿勢。無駄に背中を伸ばしてしまい、銃の反動に押し負ける場合がある。
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これがベテランの姿勢。彼の姿を参考に自分の姿勢を修正していった。
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おばちゃんもバンバン撃つ。
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足元に注目して欲しい。
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こんなん蜂の巣になるわい。
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放心する清水さんと変なテンションの俺。

🇺🇸Yushiro Nishimura🏍 on Twitter: "Don't fight against me. I don't wanna hurt you. At,Sam Diego Poway Weapons & Gear Range https://t.co/osREiu0qlJ" / Twitter

射撃の動画。最後の10発。姿勢もだいぶ良くなり、精度も増した。
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ドンキにも売ってるアーモボックス(弾薬箱)。しっかりゴムパッキンが回してあり防水仕様。セローに取り付けることも考えたことはあるが、重すぎてね。
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ズシリと重く、美しかった。
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俺は今何をやっているんだみたいな顔。
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記念撮影。ありがとよ楽しかったぜ。

 


銃ぶっ放した帰りは3人でラーメン屋行って打ち上げ。とんこつラーメンをまさか食えるとは。なんと替え玉も!!お二人とのお喋りもとっても楽しかった。

ユティはサンディエゴが気に入ったから11月まで残って、それからはアリゾナ州に移ると。アリゾナは銃のオープンな携行が許されたりと、銃規制が緩いからだそうだ。本当に好きだな!!なはは。

二人には今日余りにもお世話になったためここは俺が出させてもらった。

そしてここで清水さんとお別れ。出会う前はまさかこんなに楽しくなるとは思っていなかった。本当は昼には街を出るつもりだったのに、最高の一日になった。卒業式で飲みまくった翌日に相手してもらえたから本当に感謝だ。

またの再会を約束して固い握手をしてお別れした。

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ニシキラーメンにて。
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クリーミーな豚骨って感じ。人によってはくどい味かもしれないが、ご無沙汰な俺にはガツンと効いて美味かった…。具も王道でヨシ。
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しばらく見つめあってた犬。ほんと犬の表情って面白い。
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帰り道信号待ちなどで撮影。本場のスタバも行ってみたい。映画館がこんな一つの建物であるのは日本人には珍しい。昔は沢山あったがね。

 

 


そしてユティのTOYOTA CAMRYに着いて行き、彼のアパートメントの立体駐車場に停めさせてもらい、部屋に荷物運ぶのも手伝ってもらえて彼の部屋で彼のアーチェリーで遊んで軽く(いやクソみたいに弦が固く全く引けなかったが)撃ったりして、フルーツもいただいて今に至る。

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この一番厳ついのが、張力45kg。俺はびくともしなかった。彼の屈強な肉体の理由はこれか。
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武器が好きすぎる男、ユティ。こんな武器好きはよしき以来だぜ。
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一番弱い張力ので何とか引けた。確かにこれは面白いね。昔ハウステンボスでアーチェリーして遊んでたの思い出した。

 


マジでエキサイティングな一日だった。清水さんのお話もブランチもドライブも射撃もラーメンもユティのキャラクターも全て最高だ。とにかく清水さんに感謝だな。

 


明日は朝シャンして早くから動いてトップガン聖地巡礼だ。

サンディエゴ、めっちゃ良い街じゃないか…!!

今日は素晴らしい一日だった。

 


走行距離 80km

金 ラーメン9200

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