ただの男がバイクで世界一周を叶えるまでの記録。

高校生からの夢、バイクで世界一周を叶えるまでの記録をまとめたブログ。旅の理由、決断に至るまで、お金のこと、旅の準備、旅の様子など、考えうる全てを後に続くライダーのために残したいと思っています。

第三部『決断のとうほぐ篇』完

つって。

 

10月12日火曜日 晴れ

13時30分

諫早市ワクチン接種会場にて。

 

3回目のワクチンである。

チリで自由に動くために必要な行動制限許可証の発行には、3回目接種後半年以内または4回目接種が必要となる。

ギリギリセーフか。はよ打っとけって話よ。

 

長崎へ帰ってから一週間が経った。

10月1日に秋田を出て新潟で友人と会ってからはひたすらボルトとぶっ飛ばす。野宿2回ホテル1回キャンプ1回だったかな。

到着は10月5日の20時30分。

つってもまぁ、山口あたりから古巣に戻ってきた感覚はあった。

完全に悟ったのは灼熱の関門トンネルを抜け、住み慣れた門司港レトロを視界に入れた時だった。

「東北での半年間が 今 終わった」と心の中で確かに感じた。

そして今、ワクチン接種の順番を待ちつつ記録を書いていると、もはや本当にあの地で過ごしていたのかすら疑わしいぐらい遠い記憶にさえも感じる。大袈裟…かもなぁ。

 

東北の日々が終わってからは激動の日々となる。

やることは山ほどある。

一ヶ月後にゃ海の向こうかも。

信じらんねー。まだまだ他人事だ。

 

長崎へ帰る前に師匠のとこへ寄った。

「半年前に行くことだって、できてたんですけどね」なんて、決断できなかったことを半ば自虐的に笑って、師匠も笑ってくれた。

時間は、有限だ。

バイバックと決断できるかどうか。

つまり相棒であるセローの輸送を諦める決断でもあった。

半年前に…できなかったろうな。

東北での半年間は迷いと決断の半年間であった。

想像できないくらい色んな人に出会い、触発されて自身のカタチを知って、その末の決断だった。

北九州での3年+東北での6ヶ月。

欠かせないな。

あれらの出会いなくして今の心の様相はあり得ない。

自身の中にこんな感情の揺れ動きがあるなど、想像さえもしなかった。

 

いや、濃ゆい半年だったな…。

 

 

また長くなるし、手短に。

東北で出会った皆さん。

私に優しくしてくれてありがとうございました。

またお会いしましょう。

それまでどうか、お元気で。

 


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