3月31日の23時に新門司港からフェリーに乗って4月6日、本日14時に秋田での職場に到着。今は、異世界とも言える乳頭温泉郷のとある旅館の自室にて、仕事前のゆっくりした一時を過ごしている。
計7日間の旅。
まあ、ここ数年の中ではプチ旅のようなものだろう。
しかし、とても濃ゆかった。ほんとにこんなに楽しくなるなんて全く予想していなかった。
フェリーでは時化による船酔いであの世とこの世を彷徨った。
東京では旅の先輩たちと半日話しまくった。面白い話を沢山聞かせていただき、私も熱い気持ちをぶつけた。18歳の頃から憧れていた藤原かんいちさんに、14年越しにやっとお会いできた。
旅の先輩の青山さん宅に泊めさせていただき、寝床だけでなく食事も、奥様との旅の話も沢山聞かせていただけた。
その翌日は『世界バイク旅ヤング組ミーティング』と銘打って、同じ志を持つ歳の近い仲間たちと最高のキャッチボールができた。自分が込めた熱量以上の返球の応酬。最高だった。それを経て、「ネットのあの人」ではなく、「同志の〇〇さん」と素直に言えるようになった。自分と同じように悩んで、色んなものを天秤に掛けた末に決断して今を生きている仲間がいる。私にはそれが嬉しかった。
その集まりのあとは勢いで東京を出発。ひたすら走りまくった。
初日の雨の夜は恐怖した。
明けてからの東北の大地は、私を新鮮な刺激を以て歓迎してくれた。知識でしか知らなかった東北の自然と文化は、途切れることなく私を驚かせた。何度その光景に圧倒され、バイクを停めたかわからない。
世界は広かった。まだまだ知らないことだらけだと思い知らされた。
気が付いたら、この移動を旅として全力で楽しんでいる自分がいた。
ただの移動だと思っていたこの日々は、一生忘れない旅の日々となった。
そして、今度は移動ではなく秋田での生活が始まった。
繰り返すが、異世界だ。恐らく九州に住んでいては一生得られない刺激に溢れた環境に私は居る。富士山ホテルでの初日にも似たような感覚を覚えた。
11月頭までの約7ヶ月半。自分の肉体と精神を以て、この地で何を経験できるのかと思うと、ワクワクが止まらない。
また新たな旅が始まる。