ただの男がバイクで世界一周を叶えるまでの記録。

高校生からの夢、バイクで世界一周を叶えるまでの記録をまとめたブログ。旅の理由、決断に至るまで、お金のこと、旅の準備、旅の様子など、考えうる全てを後に続くライダーのために残したいと思っています。

続・雪中訓練ごっこ


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止まない雪のため、なんと午後出社もなくなり一日休みに。大寒波様に感謝ッッ。

 

てことで「今しかできねえだろ」と意気込み、玄関を開け再び氷点下の世界へ。

 


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寮のすぐ隣の海岸線をクソ重いバックパックを背負って歩く。こんな気まぐれの遊びでワクワクするのは去年の春のニート期間以来である。


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「は?」

思わず足を止める。何じゃこりゃ。

恐らく、生まれて初めてこの目で見る、雪原と呼べるまでの一面の白。


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歩を進めてみる。

真っ白で凹凸の無い滑らかな雪面のため影も生まれず、地面の高低差が全くわからない。

進んでみて初めて、「うお!ここ登りやったか!」と驚き気付く。

これが雪山登山なら。人が死ぬのも納得である。私には絶対に無理だ。


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住まいの近所にあった思わぬ初めての世界との遭遇に、仕事休みになったのも相まってテンションぶち上がり。

その様子を記念に写真と動画に収める。GoProと私の相性は本当に素晴らしい。

 

雪玉が作れず驚いた。砂浜の上であることが雪質に関係しているのか?

 


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アル中仕様のエンデュリスタンハリケーンバックパック。

どんだけ雪に塗れようとその辺に適当にぶん投げようと付いてきてくれる最高の装備。

しかしブランドイメージを尽くぶち壊す写真ばかりネットに挙げるので、ジャペックスさんから目を付けられてないか最近気になるところ。


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よう冷えて美味かった。本当は熱燗で飲むつもりで必死に担いできたが、雪は甘くない。

 

 


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遊んでたら日が落ちてきた。

訓練開始。

 

・麻紐

・牛乳パック

・マルチツール(LEATHERMAN WAVE+)

・ファイアスターター(Light My Fire)

 

これらの道具を使い、雪中での着火がどのようなものか体験する。


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風上を開けて、三方を雪で固め簡易的な竈を作る。


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ワセリンコットンボールの在庫が切れていた。今回は麻紐を解して火種にする。

今回はテムレスではなく、クシタニの革製グローブであるステアグローブを使用。

雪がまとわりついて体温で溶かしてしまい手を濡らすこともなく、多少の細かい造作もそのまま行えた。冷たさは感じるが、酷くかじかむことは最後までなかった。


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先端だけ細かく解す。

先端に着火できさえすれば、あとは勝手に燃えていく。


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火床としてナイフで割いた牛乳パックの半分を竈に敷く。

本来はその辺に落ちている生木などの燃えにくい物が理想的だが、雪で埋まった砂浜では流木を掘り出すのも困難だったため、緊急で今回は牛乳パックを使用した。

雪の上で直接着火させるのは非常に困難。雪は水の固体であり、液状化する際も燃料から熱を奪い、水となってからは燃料を湿らせる。

よって、いかに雪面から火床を離すかが重要。


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予め適当に牛乳パックを千切っておく。

細長く千切ってクルクル巻くと、簡易牛乳パック薪ができて、割と長い時間燃える。お勧め。

また、手で千切るのがポイント。ナイフで切っては切断面が綺麗になり過ぎて、弱い炎では着火しにくくなる。


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成功。

しかし火の勢いが強まると、当然火床である牛乳パックも燃え始め、数分後には直下の雪を溶かし、燃料の牛乳パックを湿らせてみるみる内に火は弱まり、最終的にはスッと鎮火してしまった。

やはり火床が重要のようだ。絶対に燃えない程度の良い石なども悪くないはず。

 

ついでにガストーチの実験。やはり使えない。ガスはある程度暖めないと上手く着火できないようだ。


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ゴロゴロ回るやつして帰った。

いつものクソみたいな景色が、こんなに綺麗に思えてしまうなんて。雪ってのは凄え。

 

 

 

まとめ
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・雪原では地形を掴めない

・雪中での焚火は火床が重要

・地面の上の自然の薪は雪の中に埋まってしまう

・降雪があると数倍難易度は増す

・何もかも雪に塗れてしまうが、雨よりは遥かにマシ

・革の装備(グローブ、ブーツ)は雪中においても頼もしく、より万能感を感じた

 

結果、負け試合となったが、やはり学ぶことは多かった。

何より、この雪原での焚火の美しさをひとり静かに知ることができたことに幸せを感じる。写真では全てを伝えられないが、日が暮れて、白から灰色に染まっていく世界に、ゆらゆらとオレンジの光が揺れている光景は本当に美しかった。雪原の中であるのも相まって、いつも以上に焚火がありがたく、暖かく感じた。

旅の訓練関係なく、いい人生経験になった。

 

 

追記

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更に翌日、路面の状況もマシになってきたため近所を徘徊してみた。

オンロードタイヤでもここまで走れるのかと驚いた。オフロードタイヤだとブロックの隙間に雪が詰まってツルツル滑るようになるが、オンロードタイヤだとそれが起きない。


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ここで過ごす最後の冬のため、銀世界の平尾台をこの目で見てみたかったが、さすがに上までは登ることができないため麓から見上げて見納めとした。

チェーンさえあれば…。こういう場面も旅の中では起きることも覚悟しておこう(もちろん全力で回避することを前提)。

 

 

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