6月26日(月)晴れ 20℃〜40℃ 暑い
19:51 Farmington Walmart
5時半起床。日の出を待ちながらオートミールと紅茶で朝食。目論見通り良い角度で朝日が差し込みギラギラと光り始める岩山を目の前で眺めることができた。日が昇るとテント内はクソ暑くなるためすぐさま撤収。
アメリカでこれ以上の自然での野営はもうないだろう。あ、アラスカもアメリカやった。んならまだまだ期待できるな。
朝飯。
遊び過ぎた。それにしても青天だ。
ずるっと滑りそうな粉っぽい土。
ユタ州へ。
ハーレー乗りのおっちゃん達。やはり250で大陸を走ると毎回驚かれる。まあハーレーは楽だろうなとは思う。
モニュメントバレー総本山には8時過ぎ着。8時開場のため良いスタートだ。入場ゲートで8ドル払うのに気付かずスルーしてしまった。優しく教えてもらえて助かった。
とりあえずは停めてビジターセンターの方へ歩いてみると、マジか、車で中に入れるんか!!これはテンション上がった。下調べなど何もせず、無知のまま来たから棚ぼたな気分。
早速装備を整え突入。入口の急勾配の坂を下ると、目の前にはグアっと、期待以上のモニュメントバレー、いや、アメリカの姿があった。
時折深い砂地にフロントを取られながらもいくつかのポイントを経由し、約3時間掛けてぐるっと回って帰って来た。
「何であんな形になるとや」「デカすぎんだろ」「ごつか」など、同じことを何度言ったろうか。書きながら思い出してみても、圧倒的な自然の姿だったと改めて思う。形の異なる赤い岩山が物言わぬまま悠然と静かに佇む荒野。昨夜の野営地もそうだが、無宗教の俺でもこの自然を前にすると、宗教が誕生するのも理解できる。一体この山たちはどれほどの年月ここにこうしているのだろう。悠久の時間というものに姿を与れば、きっとこんな姿をしているのだろう。
走りも楽しめ、写真もバチバチ撮りまくった。
最高の体験だった。
俺が長年思い描いていたアメリカの姿が、乾いた空気も吹き荒ぶ熱風も、赤く巨大な岩山たちも何もかも理想のままに在ってくれた。
満足だ。もうアメリカ西部で思い残すことはない。最高の気分で後にした。
お気に入りの一枚。海外ドラマ『プリズン・ブレイク』でのマホーンFBI捜査官と彼の愛車のワンカットをイメージ。
馬たちも水をゴクゴク。暑いだろうな。
四駆でガンガン走れて楽しそうだった。
まさかの野犬。水もないのにどうやって生きてるんだ。
折り返し地点にて。
乾燥地帯はこいつらに気を付けないとな…野営するのも命懸けではある。
ビジターセンターからの眺め。改めて凄いな…。
日本人との交流もあったようだ。学ばないとな、もっと。
モニュメントバレーを出てから30分ほど走った辺りで、ちょうど一本道の先にモニュメントバレーの景色が広がる場所があった。そこでも〆に撮りまくった。他の観光客も同じようにしているあたり、有名な場所なのだろう。
これで完璧にミッションは終了した。
モニュメントバレーをサイドミラー越しに見送りながら、再び東へ舵を切った。
お気に入りの一枚。暑くて景色すごくて笑うしかねえって顔。俺はこんな道をあの時思い描いた。満足だ。
ニューメキシコ州へ。
それからはこれまでの遅れを取り戻さんとする勢いで走り続けた。つっても、結局350km程度に終わったが。
Walmartで晩飯にコーンフレーク食って涼んで、町の発電所近くに野営地を確保して、暗くなるまでまたWalmartで暇つぶしだ。
あ、そう言えばまた日本人家族に出会った。名は水野さん。ご夫妻ともとても爽やかで、何となく話す前から感じていたが、アメリカ在住の方だった。しかももう11年も。
娘さんはアメリカ生まれでアメリカ育ち。今必死で日本語を教えているとか。ふふ。普通逆だろってな。ほんとこっちで出会う人たちも皆、数奇な人生を歩んでいる。
近くを通る際には是非とも言っていただけた。お気持ちだけでも本当に嬉しい。
水野さんご家族。ホーストレッキングに向かうとこだった。ちなみに昨夜は公園内のビューホテルに泊まったと!さぞ美しかったろうな…。
そんなこんなで、憧れたアメリカの大地は両手を広げて俺を迎え入れてくれ、素敵な出会いもあった日だった。
うん、一つの区切りを迎えた気がする。
アメリカ西部、最高にアメリカだったな…。まあ、東も負けず劣らずアメリカなのだろう。またジョン・デンバーでも聴きながら東へ向かうとしよう。
今日は素晴らしい一日だった。
走行距離 350km
金 モニュメントバレー入場料1100 ガソリン1500 牛乳200