ただの男がバイクで世界一周を叶えるまでの記録。

高校生からの夢、バイクで世界一周を叶えるまでの記録をまとめたブログ。旅の理由、決断に至るまで、お金のこと、旅の準備、旅の様子など、考えうる全てを後に続くライダーのために残したいと思っています。

【Day216 Page〜Kayenta】聖地の夜

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6月25日(日)晴れ 暑いが割と過ごしやすい

 


20:17 アガスラ峰

6時起床。今日も暑くなるだろうからオートミール2袋食ってエネルギーを入れる。しかしこれだけではやはり寂しい。今度りんご買おう。8時発。

 


Pageまでの道中、最高に写真映えしそうな岩山を見つけて道を外れて進入。高さも活かして撮りまくった。やはり三脚はカメラと等しく必要な存在だ。これがなかったら一人旅の写真はなんとも味気なくなるだろう。

道に戻る時綺麗にスタックして後輪が砂中に埋まり自立した。10分で脱出。砂浜遊びの経験が活きた。

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朝飯。
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ここで野営すりゃ良かった。
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こんなに綺麗に立ったのは初めて。
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様々なアングルでカッコつける。
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どうしてこんな綺麗に板状になるんだろう。
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スタック脱出後。

 

 


10時頃ページ到着。Walmartで水を補給し、ついでに顔洗ってメットやサングラスも綺麗にした。

2ドル未満の安い缶詰があったため、ウェンディのタコスを参考にチリソースとトルティーヤを購入。

 


そして今日のメインミッションのアンテロープだが、なんと77ドル。たった45分のツアーで。てかツアーの時点で興醒めした。三脚もGoProも持ち込み不可。スマホや財布等貴重品と、カメラのみ。アホくさ。ちょっと考えるわつって1分で退散。

 


予定が空いたため近くの東屋でさっき買ったチリソースとトルティーヤで昼飯。美味くない。パスタに掛ければ普通に美味そう。ウェンディが食べさせてくれたタコスのトルティーヤはモチモチで美味かった。

昨日忘れていたチェーンの注油も済ませた。そしたらまたオイルが漏れていたため、Walmartに戻り、作業が済んだのは14時。次から次に下らない小さな手間が起きる。それにしてもWalmartにはもう足を向けて寝られない。アルゼンチンのラ・アノニマと同じく頼れる存在だ。

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義務的に撮影。
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アンテロープ受付。
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タコスにはトルティーヤの美味さが大事だと今更気づいた、

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わずかな影を求めて。立派な木が生えてないWalmartはダメだぜ。

 

 


15時ごろにやっとまともに走り始めた。途中ガソスタで高橋さんと電話。タイヤわからん言うたら嘆いていた。

そして前後ともチューブタイヤであることが発覚。なんで気付かんのやと言われたが、まさかと思うやん。

 


全然走れてないため日没ギリギリまで走ろうと決めていたが、いつの間にかモニュメントバレー20マイル手前まで来てしまった。地形も変わり、野営地確保やばいかもと思っていたら、目の前にドカンと現れたモニュメントバレーのようなトゲトゲの岩山の麓に行けるじゃないか?ワンチャンそれらしい場所で野営できないかと半ば賭けに出て走り出したが、完全勝利だ。

柔い赤砂だが、なんとか登って来れて今は麓で書いている。流石に日本じゃありえんな。これでビールでもありゃ…。Kayentaのスーパー寄ったら酒が一切無くて驚いた。せっかく保冷マグ買ったからビール入れて、日山さんから頂いた宇宙人ジャーキーで一杯やろうと決めていたのに。クソッタレ。

 


ここは360℃赤い岩山に囲まれている。ただでさえ赤い岩山が夕日に焼けてさらに赤く燃える姿は美しかった。この景色を俺はアメリカで見たかった。

さっきまで轟々と吹いていた東からの風も和らいできた。今日は少し遅くまで起きて、この大地に光る星空を眺めていよう。

 


今日も良い一日だった。

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ケーキみたいな岩山。
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段々とモニュメントバレーの存在を感じる地形に変わってきた。
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本場のカウボーイ。一瞬すぎて近くで撮れなかった。伴走する犬も馬について行ってて凄い体力と脚の速さだな。
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これもタンブルウィードになるのだろうか。
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野営地にて。お気に入りの一枚。

 


走行距離 245km

金 ガソリン1200 食糧1000

 

 


追記

24:05 野営地

あれから飯を食って夜を迎えた。完全に暗くなってからテントの外に出ると、満点の星空。半月がテントと岩山を優しく照らしている。美しい。ただの岩山をここまで眺めていられるなんて。

テントの前室を開けると星と岩山が目の前に。最高の野営になった。ウユニ塩湖に負けないくらい。写真もいいのが撮れた。

 


ネイティブアメリカンがグランドキャニオンを聖地とした気持ちが、今ならよりわかる。星空に浮かぶ岩山は、力強さと美しさ、地球の悠久の時を感じさせた。

来て良かった。寝る。

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驚くことに、真っ暗の中適当に三脚立てたらこの構図がすでに出来上がっていたのだ。
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南の空には天の川らしきものも見えた。