ただの男がバイクで世界一周を叶えるまでの記録。

高校生からの夢、バイクで世界一周を叶えるまでの記録をまとめたブログ。旅の理由、決断に至るまで、お金のこと、旅の準備、旅の様子など、考えうる全てを後に続くライダーのために残したいと思っています。

【Day146 La Paz〜Puno】ペルー入国

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4月15日(土)晴れのち雨

 

20:09 Inka’s Rest

おかしいな。やたら手が震える。そんな飲んで無いんだが。

プーノのこの宿には18時に着いた。天気のせいもあってか、既に真っ暗。北上してきて日没も早くなってきたなあ。ウシュアイアでは22時半だったのに。

夜間走行もサンティアゴ出発以来だった。道路の穴ボコ見えんし、やっぱ危険だよな。

 


今朝は6時半に起きるもダラダラしてしまって結局出たのは10時。

良いホステルだったが、ほんとに泊まるだけって感じで旅宿感はあんま無かったかも。でもたまにはあんな綺麗なとこもいいよな。

 


ラパスの街を出るのに90分は掛かった。クソ勾配でパッキング中3回倒れそうになり、渋滞のせいで激坂の途中で停車を強いられその度にバランス取って支えて…。

やっと郊外に出たと思ったら国道通行止めでまた渋滞で。地図読んでなんとか迂回して、そしたらクソタクシーが道のど真ん中で予備動作なく停車したり道まで出店が侵食してて通行妨げたり、謎のタイミングで飛び出してくるバスがいたり…。

とにかく二度とバイクで来たくねーな、ラパスには。道路がまともに機能してねーんだよ。てか何であんなすり鉢状の土地に街造ろうと思ったとや…。バリ開拓しやすい平地が山ほどあるやんけ。防衛上の観点?いや逆に高所取られやすいだろあの造りは。わからん…。

 


やっとスムーズに走れるようになると、一気にチチ・カカ湖沿いを走り抜けた。標高の高い尾根を伝っていったが、あれだけでも高所恐怖症の俺には結構くるものがある。デスロード行ってたら間違いなく気絶か死んでたな。

 


そう、デスロードは辞めた。めんどくさいってのと、死ぬ自信しかないから。

ちょっと調べてみたら、あーこりゃ俺にゃ無理だと判断した。高橋さんにゃ「林道だって落ちたら死ぬのは一緒じゃ無いですか」なんて大口叩いたが、デスロードは林道遊びと違い制御不可能な外的要因が大きすぎて、自力では生存率を確保できなさそうだった。

これまでのボリビア人の運転から考えて、デスロードで地元車両とすれ違うことになったらあっさり殺されかねん。

怖いもの見たさと武勇伝欲しさも無いこともないが、そりゃ俺のステージではないってことで。俺が命賭けるのはもっと必要なタイミングで、だ。

標高クソ高い山もめんどくてやめた。こっちは割と興味あったんだけどな。行ってまた同じ道を戻るってのがどうも腰を重くしているようだ。

 


ティキナの湖の渡し船は中々楽しめた。

エンジンの付いただけのデカい筏に、バスと乗用車とバイクで相乗りしたのだが、めっちゃ揺れるから転倒しないようにバイクに跨ったまま両足で波に合わせて踏ん張り続けた。頭から突っ込んで乗船したから、下船時はバックで大変だった。

にしても湖の渡し船というのも珍しいな。中々それが必要となる地形条件は思い浮かばない。日本ではどうだろうか。

 

 

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嘘やろって光景だった。
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隙間だらけの船上で二輪を支えるのは恐怖だった。
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渡し船区間を見下ろす。瀬戸内海みたい。

 

 

 


下船後、最寄りの国境へ向かうもおっちゃんが一人いるだけで、ここにはスタンプがないから先の方へ行ってくれとのこと。どうやら地元民専用の国境らしい。

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余りに簡素な通行止めだから、危うく横からするりと抜けるとこだった。

 


ちょっと引き返してまた山を走って辿り着いた国境の街で、若い兄ちゃんに教えてもらいながらスマホとかも使って手続きして、無事ペルーに入国した。イミグレでボリビア入国のスタンプが無いと言われた時は焦ったが、どうやら電子スタンプ?だったらしい。

そして、実はまだ手続きは完結しておらず、ペルー側の入国手続きはプーノの街で行うらしい。それでバイクで走っていいのか。てことで入国した実感がまだない。

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湖沿いにはちょいちょい街がある。
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何やら壁に貼ってあったQRコードを読み込んで、名前やらパスポート番号やら簡単なことを入力するとQRコードが表示される。これを受付の彼がスマホで読み込んで、完了。こんな手続きもあるんやなーと。
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イミグレのWi-Fiがクソ遅くてマップも開けんため、次のペルー側のイミグレの住所を写真で保存した。あとで調べたら本日の目的だとわかった。

 


国境では余ったボリビアーノをソルに両替し、日本円で10000円くらいの現金を手に入れた。とりあえず一安心。チリとアルゼンチンの時と比べたら成長したもんだ。ちなみにドルは何か傷があるからとかで両替できんかった。プーノやクスコでは問題ないらしい。わけわかんね。


両替終えて地図を見ていたら、さっきからチラチラずっと見てくる小学生キッズたちがいたため、「さっきからばり見るやん!」と方言そのままに言って笑いかけたら、大丈夫だと判断したのかめっちゃ話しかけてきた。

一人の子は日本語をいくつか知っていたため、「Japones  animation?」と聞いたらそのようで、鬼滅やらポケモンやら大御所の名を挙げたらめっちゃ嬉しそうに「Si  Si‼︎」言ってた。

どうやら一緒に写真を撮りたかったらしく、彼女らのと俺のとでセルフィー撮ってお別れした。

日本式の頭を下げる挨拶まで知っていて驚いた。「Sayonara」もみんな知ってんだよな。ターミネーター2は偉大だ。俺も「Hasta la vista, baby」でお返しした。

両替屋のおやじはクソ無愛想でマジ死ねだったが、キッズ達に歓迎されて良い入国の思い出になったな。陸路であそこから入国する日本人なんてほぼ居ないだろうから、彼女らの記憶に永く残ってくれると嬉しいな。

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緩衝地帯など無いと言えるご近所感。あの奥の門の先がボリビア
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両替屋兼商店だった。
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急に照れよるけんウケる。
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ほんなこつ愛嬌のある子はどこん国でんかわゆーてかなわん。

 


それからこのプーノの街まで一息で突っ走ってきたのだが、イカれてんのか、ペルーの道は。

アスファルトの穴ボコはまだ良い。

なんだ、あの岩石と土盛りは。

初めは落石かと思ったが、どう考えても自然発生でない明らかに人為的に道路の片側を塞ぐ様に大小様々の岩石が並べられていた。酷いとこでは50mくらい岩石が広範囲にばら撒かれていた。

そして土もところどころ盛られていて、その度に無意味な減速を強いられた。

マジで何なんだ?わけわかんね…。アルゼンチン以上に夜間走行は御法度だな。

車の排気ガスがありえんくらい真っ黒なのも地味にイラつく…。オクタン価の違いか?わからん…。

 


んで宿ではバイクもわがまま聞いてもらって廊下まで入れてもらえて安心。ドミも今夜は貸切快適で850円。食堂もキッチンもあってお湯も沸かせてコーヒーは飲み放題。サイコーだ。

晩飯はお勧めされたストリートのレストランでアルパカのチーズサンドステーキを、白ワイン飲みつつ頂いて満足。1700円とだいぶ贅沢だが、入国記念てことで…。

 


明日はイミグレ行かなきゃだし良い宿に会えたし、もう一泊しようかな。釣りもできるかも。

ペルーでもやっていけそうだな。

今日も良い一日だった。

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なんか日本のゲストハウスによくある案内図もあってこの時点で楽しくなる。
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中華料理屋!どこに行っても俺を誘惑する。
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可愛い。
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ここが観光客が飯食う場所らしい。普通の定食屋みたいなのは道中もあんまり見かけなかった。もうボリビアみたいな飯は食いたくないしね…。
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ジャガイモと野菜。野菜はウユニの件もあってトラウマだが、ここは綺麗なレストラン。信頼して食ったが大丈夫だった。久々のアボカドも嬉しい。アルゼンチンでは高くて食えなかったから。厚みのある硬めのチーズとアルパカのステーキを一緒に。間違って頼んだ白ワインは正解だったな。チーズの塩味と肉がよく合っていた。
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こんなスペースがあるホステルが大好きだ。ここで食事したり、ちょっと人と話したり日常を過ごすと、海外で生活してるって感じがする。逆にこういう場所がなく、真っ直ぐ自分の部屋に帰るだけのホステルは泊まる価値は無いとも言える。マテ茶飲み飲み日記を綴る。極上の幸せだ。

 


走行距離 280km

金 ガソリン1300 宿850 晩飯1700 渡し船400