ただの男がバイクで世界一周を叶えるまでの記録。

高校生からの夢、バイクで世界一周を叶えるまでの記録をまとめたブログ。旅の理由、決断に至るまで、お金のこと、旅の準備、旅の様子など、考えうる全てを後に続くライダーのために残したいと思っています。

【Day111 Buenos Aires】The First Bouldering

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3月11日(土)晴れ クッッソ暑い

 

昼間はバイク屋行っていた。結局スプロケは在庫ないし消耗具合も何も問題ないとプロの意見を参考にした上で判断し、チェーンだけ換えてもらった。チェーンカッターは携行しないと初期の段階で即断したが、改めて必要のない工具だと思う。そうそう換える物でもないし。

左側に倒した際にミラーやクラッチワイヤーの固定部分が右側にずれて、それが原因でクラッチレバーを完全に握り切れていないようだったので、それも修正してもらった。もしかしてクラッチ盤痛めていたかも。まあ最後まで持てば良し。

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あとでミゲルに言われたが、工賃4000ペソは高いらしい。日本円で2000円くらい。構わんよアミーゴ。
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今日は管理人のおっちゃんと過ごしていた。可愛いやつ。

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ブエノスだけGSらしい。ミゲルに聞いたらあまり聞き取れなかったが、警察腐敗の証でもあるとか。確かにGSの必要はないからな…。

 

 

夕方からは念願のボルダリングへ。フロウルの友人ダニエラと4人で遊んできた。ミゲルんちから歩いてすぐのとこにあった。

受付で1000円くらい払って、靴をレンタルしてサイズ確認。USサイズで11だったかな。ちゃんと29cm以上も在庫あるのはさすが海外だ。

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隙間なくジャストもしくは多少キツいサイズを選ぶらしい。靴底は滑らかに湾曲しており、爪先は硬くなっていた。
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受付価格表。なんもわかんねえ。
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受付の女性。バイトさんかな?
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彼女もバリバリやるらしい。

 

 

本番前にフロウルの指導のもと準備運動。身体中バキバキに硬くて笑った。筋トレしながらストレッチも真面目にやってあんなにフニャフニャに仕上げたのに。筋トレ無理でもストレッチだけはこれからは続けよう…。

 

んでもう既にバテバテだが、やっと本番。

初めてのチャレンジはいきなり上手くいって超嬉しかった。やっぱ才能あるのでは…とかすぐに調子乗ったがやはり甘かった。

フロウルから指示されたコースは段々と難易度を増し、ついにどうしようもできん壁にぶち当たった。幾度となくマットに落下し、悔しさを噛み締めた。あと一歩、あと一歩が遠い。

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この辺は楽勝だった。ほんとにいい遊具って感じ。

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頑張って頑張ってあと一歩が…遠い!このコースは高さもあってスリルも感じた。あと少し腕の力が残っていれば…。スポーツでこんなに悔しく思うのは久々だった。

 

 

 

だが、楽しい!!元々高いとこは怖いけど好きな馬鹿で、小学生時代は遊具を猿のように飛び回っていた遊んでいたガキだった。だから山よりは圧倒的に怪我のリスクも少なく命も賭けずにアレに近いスリルを味わえるボルダリングは以前から興味あったんだが、やはり間違ってなかった!

できなくても何度も挑戦して一歩ずつ進んでゴールに近づくあの嬉しさ!!

それでも届かなくてマットに落下した時のあの悔しさ!!

自分の体重を体全部使って支えて重力と筋肉の軋みを感じながら一生懸命しがみ付くあの生きているって感じ!!

最高だなボルダリング!!テニスの殴り合い(※ストロークで真っ向から全力で撃ち合うこと)並みに好きだ!!

 

終わった後の手はデカい豆が二つでき、全体的に熱を持って腫れてヒリヒリしていた。前腕も限界の先を超えてプルプル。ミゲルも俺も男なのに、フロウルとダニエラの半分の持久力もなかった。ボクサーと流浪人、敗北。

実際彼女らの動きを見ていたらMISSION IMPOSSIBLE2冒頭でのイーサン・ハント(トム・クルーズ)の姿を思い出した。アメイジング

クソ暑い中汗かいて飲むマテ茶も体験したが、案外飲めるもんだな。どうしてだろう。ミゲルのマテ茶のカップは木製で、お母さんからいつかプレゼントされたものらしい。いいね。

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足の親指の痛みに耐えながら気合いで登るミゲル。これまでフロウルに散々誘われてきたがあまり好きでないため断り続けてきたらしい。しかし今回で気に入ったとか。俺に気を遣ってくれたかもしれんけどね。でもボルダリングで得られる筋肉と動き方はあらゆるスポーツで活かせると思う。
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そんな脚の使い方があるんだなって感心させられる、俺からしたら異次元の動き。どうして彼女らはバテずに続けられるんだろう…。
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「あそこをあーやってあーしてな」「いや無理です」
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いい汗かいたぜ。

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マテ茶は暑くても関係ねえ。
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あっついけど美味しいんだよな。ミゲルのマテ茶はかなり苦いが俺は好き。フロウルは「うへー」て顔してた。ちなみに飲んで持ち主に返す時に「Gracious 」と言うと「これ以上は必要ないです」という意味になる。続けるなら無言で返す。
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他のお客さんたちも同様にマテ茶セット持参してた。ほんと興味深い文化だ。

 

 

 

最後にみんなで写真撮って、煌々と俺たちを誘惑するビールに従って乾杯して帰った。

いやあ最高の体験だった。フロウル、突然の俺の要望に答えてくれてありがとう。初めてのボルダリングが、アルゼンチンで、しかも友人達と旅の途中にって、最高に最高だよ!!!

日本に帰ってから自分の趣味にしたい…。頭もバリバリ使うし、ここまで人間が本来持つ原始的生存本能を刺激するスポーツも珍しい。テニスの殴り合いでは得られん興奮と達成感だ。絶対日本でも続ける…マジで楽しかった!!!

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題:『魔性の光』。抗えるか…こんなもん…!!死ぬほど美味かった…!!!!!
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マジで楽しかった。上手くなってまたいつかここに来ようかな、なんて。

 

 

 

夜はなんと初めての一人夜散歩となった。

ミゲルとフロウルはお出かけなので、俺は一人ミゲルんちで過ごすことになり、晩飯のために近くのピザ屋にエンパナダスを買いに行ったわけだ。

いつもミゲルと歩いているから忘れかけていたが、この街は決して安全ではない。目立ちまくるアジア人旅行者が本来は夜にほっつき歩いていい場所ではない。

めちゃくちゃミゲルに心配されたが、大丈夫だといい、彼に言われた通りポケットに5000ペソだけ入れて買い出しに行き、なんとか無事に帰ってきた。ホッとした…。

ミゲル心配しすぎだよーなんて考えたこともあったが、彼からしたら当然のことだと改めて知れた。招いた友人を一人で危険な夜に出歩かせた結果、事が起きてしまったなんてことになったら後悔してもしきれんだろう。俺が彼の立場ならそうなる。反省した…。

エンパナダス6個は流石に多かったが、ビール飲みながら腹一杯に食えて幸せになれた。

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スペイン語話せんすまんて言うたらすぐに英語のメニュー出してくれて、味についても丁寧に教えてくれた。
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ふと見上げるとTOKYO!!12時間ジャスト違うからここに来る人たちにも馴染みの街だったりして。
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ヴィンランド・サガ 観ながら6個も平らげた。二期はどんな話になるのか初めは見当もつかなかったが、トルウィンの心の変化を実に丁寧に描いてくれて今後の物語の方向性を理解した。ここまで丁寧な描写はあまり知らない。アシュラッドがトルウィンの中でどんな存在なのかもわかったな。漫画も読まねーと…。

 

 

 

寝落ちしていたらミゲルも帰ってきた。この日は死ぬほど暑い夜だったから移動式のエアコンを使わせてもらったのだが、やっと快適に寝ることができた…。小学生の頃自室にエアコンをやっと取り付けてもらえた日のことを思い出した。

 

この日は最高の一日だったな。マジでボルダリング面白すぎるぞ。

 

 

走行距離 0km

金 ボルダリング1000 晩飯1400