3月8日(水)晴れ
昼前にWestern Unionに行って現金を手に入れた。長蛇の列に並んで40分くらい掛かった。ミゲルに聞いたら、ベネズエラからの移民の方々が多く利用されているらしい。なるほど、そんな人たちにとっても必要な仕組みなんだよな。
中にはモンゴルの青年もいた。「いつかはモンゴルに行きたいんだ」とか話し掛ければよかった。
とりあえずこれで現金の心配は無くなった。いつまで母ちゃんに頼りよるとやってな、全く。
ビルに描かれたウォールアート。
大学前に最近できた飲食店の集まるスペース。立体的でおもろい。
途中買ったチュロスで幸せになる。中にカスタード入ってて甘くて甘い。
これはブエノスで一番美しいと感じる建物。まさかの浄水施設なのだ。
ダイビング器材専門のお店。店内もめちゃくちゃ洒落てた。
また大量のお札を抱えて街を歩くことになった。ミゲルがいてくれて良かった。
海外初マックに付き合ってもらった。メニューが全然違う。チーフの格好は日本と同じだが、他の人たちはジーンズにTシャツとかなりカジュアル。海外だからデカいのではと期待したが、そんなことはなく少し残念。でも美味いから良し。これもある意味故郷の味だよな。
上階から電気を引くために15mのケーブルを買うミゲル。アパートの電気が不安定なままなのは、電気屋が修理に来ないかららしい。
この灼熱でハンカバて。スマホもメットと頬の間に挟み込んでて笑った。
何となくセルフィー。
数年前ここでキリスト教徒を狙ったテロがあったらしい。救いであるはずの宗教があまりにも多くの人を殺す。宗教とは何なんだろうなと二人で話した。
どんな状況よ。
外観は美しいアパート。そういや海外の部屋の間取りってどんな法則性があるんだろ。
帰ってから延々とお札を数えて、今後の作戦を立てた。かつひろ召喚できたらと思った。
夜はフロウルと3人で古い街並みの残ったエリアに食事に行った。
ここでもいつも通り食事前にBARで飲んだ。ベルモットだったかな。アルゼンチンのお酒だ。雅な名前だな。
そしてここでのフロウルからのどストレートな質問、というか疑問?に俺は口に傾けていたグラスを止めて狼狽した。
「どうして今まで女の子と付き合ったことがないの?」
面白すぎるだろ。
「俺の関知する範囲ではない」て英語でなんて言うんだ。
一体どう簡潔に伝えれば俺のプライドを守りつつ彼女を納得させられるのかと走馬灯を見ていたら、「以前話してくれたよな。夢のために一旦諦めていたんだろう」とミゲルが助け舟を出してくれた。ばってんそげんこと女性に対して言えるかい!!く…下らん自尊心なのだろうさ。てかミゲルそれを信じてくれていたのか。ありがとう。
趣味に熱中しすぎたのも一因だとも加えたが、これも自分の好きなことに責任を押し付ける最低の行為に過ぎない。
フロウルからの追撃。
「ユーシは自分の顔をどう思う?日本人男性の中ではハンサム?それともそうは思わない?」
どんな質問じゃいッッ。う…産まれてこの方32年、初めての状況だ…。
ミゲルは真剣な顔で「君はハンサムだ!!」と肯定してくれたが、自分で言えってのか?
前向きで居たいせめてもの気持ちから、「まあまあだと信じているよ」と気合いで答えた。納得したのか?フロウルは…。
お返しにミゲルに同じことを聞いたら、「俺は俺の顔を良いとは思わない」て。
え、なんで。目もパチっとしてニコッと笑えて声も渋くて良い男じゃないか。お腹はもう少し絞って欲しいが。
俺たちの美醜の評価基準はどこまで違うものなのだろうな。
アルゼンチンキッズ御用達のグミ。妙な甘さだった。
美しい夜の街。カメラ出して歩けるほど治安は悪くない。
店内には至る所に蝋燭。ここも電気止まってるらしい。日本の電気屋さんありがとうってな。
綺麗な色したお酒。アルコール度数も低くすっきりした味だからグイグイ飲める。
俺は二人のパパラッチよ。
横で工事やってた。足場も日本のと違うな。ラッパとかも使うのだろうか。
適当に歩いてやっと流れ着いたタコス屋では、食事前に姉ちゃんとビデオ通話で久々に顔を合わせた。つっても実家におったけんお母もセットやったけど。
とりあえず大変な時に俺がしなければならないことまで代わりに動いてくれてありがとうと、ちゃんと伝えた。Western Unionの送金も手伝ってくれたしね。
天使の片割れはお勤め中で、れいちゃんの顔だけ久々に見た。まーたよう喋って動くごとなって。ほんなこつ可愛らしか。来週から年少さんらしい。あっという間やのう。
俺にはわかる。これは何も考えていない時の顔。冬毛蓄えてモフモフしやがって!
んでタコスだが、初体験に相応しい最高に美味いものだった!!だって名前からして憧れの飯やったけんな。メキシコ!!タコス!!
牛肉と鶏肉と豚肉がゴロゴロで食いごたえ抜群!ブリトーだともっとでかくなるが一つだけ。タコスだと小さくなるが三つお皿に乗ってきて、小さいぶん食いやすくもあるね。
ここでもアルゼンチンを代表するお酒であるフェルネットオブコークをいただいた。ミゲルはそんなでもないらしいが、俺は気に入った。こういうご当地もの、もっと知りたいし気に入ったものは日本でも再現したり手に入れたりして生活の中に取り入れたい。
語学に熱心なフロウルの依頼で日本語筆記教室をゲリラ開催した。
難しい漢字を教えてと言うので、「龍(Ryu)」と「麗(Rei)」を書いて見せた。
そしたら驚いた。フロウルは一発目で上手に書いた。彼女は絵も達者なのだが、やはり絵が描ける人は字も上手いようだ。俺もそうだしな。なはは。ミゲルは彼女とは対照的だった。大丈夫、君のガールフレンドが突出しているだけだ。
流れるように素早く書いた長文も見せてくれと言うので、大人になって日本人が独自に辿り着く崩れた字を書いて見せたが、これでもフロウルは上手に書いた。お世辞抜きで日本人なら読める字だ。大したもんだ。
思えばアルファベットを覚えて綺麗に書くのは全く苦労しなかった。数も26字だし、シンプルな形をしている。だからこそ世界共通語として英語が選ばれたのかもなんて思った。
しかし日本語は、特に漢字は絵を描くように書かなければならない。だから書道というものが生まれたと俺は思っている。
彼等にそう伝えると納得してくれた。綺麗に見えるように書くには、トメとハネ(stop&bounce)が重要だと伝えたが、それもすぐに理解していた。すごいな。
全く、お互いの母国語を教え合うのは最高のコミュニケーションだ。
そして帰ったのは26時。晩飯が24時だったからな…。ベッドにバタンでソッコー寝た。
「はえ〜」
パパラッチ。
絶頂。モーニングジャムのナカジーさんみたいやな。
タコス。ガキの頃からほぼ名前しか知らなかったタコス。期待を裏切らないメキシカンな食い物だった。
上手にできました。ほんとに日本語は絵を描くのと同じだと思うよ。それと字をそれなりに綺麗に書けるように書道教室に通わせてくれた両親に感謝した。
クソデカい国旗がゆらりとはためく。
もろ逆光やけど記念撮影。
帰ろうかって歩き始めてソッコーコレやけんな。発作か、発作なのか?マジでバリイチャつくけんな。最初はどげんしてこいの終わったば待てばよかとかねーなんて一生懸命考えとったけど、もう慣れたよ。なは、なはは。
今日も良い一日だった。
走行距離 0km
金 マック2,000 タコス酒1500