13時40分 アメリカン航空ロス行き機内
離陸して15分ほど。
ちょいちょい揺れて日記の字が躍る。
機内には海の向こうの人たちが当たり前のように座っており、同郷の方はちらほら見える程度だ。
機内アナウンスも英語が先で日本語は後あと。
これが国際便なのか。
今まさにその場にいて、まるで今まで読んで想像を働かせてきた坪井さんや星野さんらの本にありそうな一文を、自分の肉体の経験で記している。
国際線ゲートはごった返してた。
あ、はるかさんとこの時ビデオ通話してほんとギリギリまで中継していたな。
モニター標準装備の電源付きなんて当たり前なのかな。
飯が出て感動。なーんも考えてなかった。
割と揺れるんだな。万年筆は無理。
JALはロスでも見るだろう。何となく安心するんだろうな。
座席からの景色。
国際線ターミナルには9時ごろ到着。
最も鬼門であったアメリカン航空の預け入れ手荷物のサイズ制限もクリアできたが、重量が22kgと割とギリギリで肝を冷やした。
10時からはFM福岡モーニングジャムに出演し、旅の概要や意気込みなどを話した。秋田へ行く前の3月以来の出演となったが、変わらず陽気だけど面倒見の良さそうな感じのナカジさんだった。
事前打ち合わせで話したスタッフさんに、「バスや新幹線はどこに連れていかれるかわからんから怖い」と話したら「繊細なとこもあるんですね」と笑われた。トランジット14時間でのハリウッド観光…彼女は当然行くらしい…。ううむ…。
全ての手続きが冒険だった…。国際線は雰囲気が明らかに違う。
11時にあっちゃんと合流。
ケイスケの式以来やけん、四年ぶりやな。
最後の和食としてカツ丼をゴッソーなった。どんだけ豚カツ好きとやて。
あっちゃんも18歳で高校卒業し、就職先の千葉へ一人長崎を飛行機で離れた時は涙せずとも胸にくるものがあったらしい。18やもんな…。今の俺ともまた違う特別な思いやったろう。
早速男泣きしてしまったと笑って話したら、その話をしてくれたってわけだ。
別れ際、何十年ぶりだろうか。それこそ幼稚園以来ではないか。二人だけで記念写真を撮った。
そして最後に背中に張り手貰ってお別れした。
ありがとうなあっちゃん。最後に幼馴染で尊敬もしとるあっちゃんに見送ってもらえて俺は幸せよ。
やっぱ和食ったら丼ものよ。
私はこの男ともう一人の男に離されたくないがために早々に親父に弟子入りをお願いした。