ただの男がバイクで世界一周を叶えるまでの記録。

高校生からの夢、バイクで世界一周を叶えるまでの記録をまとめたブログ。旅の理由、決断に至るまで、お金のこと、旅の準備、旅の様子など、考えうる全てを後に続くライダーのために残したいと思っています。

天国と地獄のモンベル冒険塾ツーリング

こんばんは、ファ・・・西村です。 

もう名刺公開して本名載せてしまっているし、そもそもFacebookのリンクあるやないかいてことで、さようならハンドルネーム。

そしてこの記事、書き上げるのに4日かかりました。書いては気絶し書いては気絶しで。帰宅後夜勤でしたのでいやーハードです。生存報告もさせていただきます。帰り道を心配していただいた皆さま、無事に帰ってます。ありがとうございました(^-^)

更新もかなり久々ですね・・・。精進します。

 

 

今回、モンベル冒険塾に参加するために大阪まで下道往復1200㎞走ってきました。

先に結果からお伝えすると、最高のツーリングでした。

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富士山ホテルの専務に紹介してもらい知った。感謝です。

モンベル | モンベルについて | 冒険塾

 

 

 

11月30日㈮

晴 最高気温15℃ 最低気温2度

 

17時勤務終了。17時30分の退勤バスに乗り込み17時50分寮に帰宅。急いで支度して18時50分。予定より10分早く出発。モンベル冒険塾に参加するために下道で600㎞走り、大阪府にあるモンベル本社を目指す。

 

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アホでしょ

 

参加を決めたのは2日前の11月28日。そういえば冒険塾今週やなと思い出し、当時は勤務形態がどうなるかわからないため諦めていたが落ち着いた今、改めて交通手段を探してみるも流石に今更手ごろな移動手段は見当たらず。そもそもお金がかかりすぎる。

しかし、吉田さんにやっと会えるし、本で読んでわくわくした話を生で、信仰するモンベルの本社で聞ける。加えて他の冒険者たちからも色んなものをもらえるかもしれない。貴重な機会である。やはり参加したい。

ではバイクで走れば良いじゃないか。高速はナンセンス。下道で600㎞。北海道を含めても自己最長走行記録となる。ちょっとした冒険にもなるし行くか、と思いウェブで参加登録を行った。

 

国道10号線を北上し門司から下関へ。大阪府まで続く長い長い国道2号線をひた走る。三車線道路が多く車の流れも良いので快調に進む。休憩は2時間に1回ほど。10分ほどの仮眠か目を瞑るだけを繰り返したり。普段と違う走りに多少興奮していたため肉体労働後にも関わらず眠気も疲れも驚くほどない。夜の山口、広島の景色を見ながら300㎞、400㎞と走る。瀬戸内の絶景を見られないのは悔しいが、行き交う汽船の姿に大久野島でのキャンプの夜を思い出し、少し懐かしさを覚えた。

 

ラストの100㎞、ここからが地獄となる。走行時の眠気というものは突然やってくる。計6回目の欠伸を迎えた途端、手の先から足の先までがふわっとしてくる感覚。経験上、バイク走行中の眠気のサイン。そして、寒い。出た時は10℃あった気温も岩国辺りでは3℃まで下がる。正直今年中はロングツーリングをこなす予定はなかったため、実家からまともなダウンジャケットやオーバーパンツなどを持ってきていなかった。給油ついでにガソスタに逃げ込み、念のため持ってきていたヒートテック極暖を着込み、休憩所で無料のホットコーヒーを砂糖たっぷりでいただき、手袋の蒸れも乾かし、鼻水を吸ったシュマグも巻き直し完全装備完全復活で再出発。

その後も眠気に幾度か襲われるも狂ったテンション(ナビの真似をしたり恥ずかしいアニソンを絶唱したり)で乗り切り12月1日㈯7時、大阪府到着。

 

12月1日㈯

晴 最高気温13度 最低気温6℃

 

無事に到着はできた。あとは肝心の冒険塾の最中に気絶してしまわないように、受付開始の9時半までに仮眠を取りたい。付近でファミレスを探すも見当たらず。公園で横になるのもこの時間帯は憚られる。すき家でキング食ってエネルギー補給ついでに30分ほど気絶させてもらった。

 

9時半、モンベル本社前。ここがモンベルの本社か。実感が全くわかない。そもそもここは大阪なのか?真っ暗の仲走り続けるとこういう状態に陥るのだということがわかった。

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本社。なんとなくもっと派手なイメージがあったが、普通の外観だった。

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ここは本社前の店舗。さすがの品ぞろえと内装デザインだった。

他社アウトドアブランドのウェアを堂々と着ていくのもあれなのでばっちりモンベルで正装決めて入場。会場にはすでにたくさんの人がいた。吉田さんは・・・おそらくあの方だが、Facebookで連絡は取ってても初対面であるので話しかけられず遠くから感動する。

モンベル代表の辰野勇さんのサインを頂けるとのことで、前々から興味のあった氏の著書『軌跡』を購入。毛筆で達筆のサインを頂いた。着ていた世界一周Tシャツについても突っ込んでいただきありがとうございました。

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御朱印のようにささっと書いていただいた。達筆。

 

 

10時より冒険塾開講。辰野さんの会場を暖めるトークが始まり、それから、火山・岩石学者の田村芳彦さん、冒険家の吉田正仁さん、探検家・作家の角幡唯介さんの順番で貴重なお話を聞かせて頂いた。何度か気絶してヘッドバンキングをかましていたが、吉田さんの話だけは全く眠気も感じずに最後まで目を輝かせて話を聞いていた。そして、たくさんの話があったが、最も引き込まれた話題は「冒険とは」という究極の問いに対する答えだった。

17時に全ての講演が終了し、塾は終了となった。

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伝説のリヤカーの姿。

お隣に座っていたIさんと同じバイク乗りということで意気投合し、冒険塾の話やツーリングの話で大いに盛り上がった。なんとIさん、国道2号線をぶち抜いて長崎県の平戸まで何度か下道を走り抜いたと。KAWASAKIの250TRでだ。私がここまで来るのに600㎞だったから、更に200㎞ほど西に走ることになり、計800㎞だ。250TR乗りはバイク狂いが多いのか?他にも旅の話も聞いていただき、名刺まで交換していただいた。

 

そしてこの後吉田さんと飲む約束をしていたため、朝から顔を確認して8時間後、やっと初めて話しかけ、その場で一緒になった富士山ホテルの仲間の丸田さんと3人で心斎橋まで飲みに出かけた。途中大阪の街らしい通りを歩いたが、実に面白い。この無茶苦茶な人の多さも楽しい。やっと大阪にいることを実感できた。

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この人ごみが田舎もんにはたまらない

飲みの場では初対面にも関わらず吉田さんの本の感想を本人に直接ぶつけたりあれこれ質問したり、よく考えたらとんでもない奴である。しかし仕方ないだろう。勉学や趣味を極めれば少なからず一人二人は憧れの人物というのができるだろう。その人に飲みに行こうと誘われ宿も二人分取っといてくれと頼まれたのだ。出発の2日前、冒険塾に参加しますと連絡した際の話である。そりゃあ嬉しかった。なにより本を読んでいるときだったため、面白いもんだ。

美味しい串カツをご馳走になった後、駅で丸田さんと別れ吉田さんと二人で宿を取っている西成のホテルダイヤモンドへ。西成がとんでもなく安いというのは吉田さんから聞いて適当に空いていたとこを予約した。ネットで見る限り中々の冒険的宿泊。西成という地域も手伝って、ただ泊まるだけなのにこのわくわく。ちなみに一泊1100円である。西成では普通の方だ。凄いとこだと500円もあるが、我々でも遠慮するほどの場所のようだ。

20時に着いて荷下ろしするもさすがに寝るには早いのでその辺を散歩した。この散歩が面白い。通行人も建築物も飽きさせない。やはり大阪、日本の中でも異色の街だろう。吉田さんをして「日本広いね」と言わしめるほどだ。いやはや、面白い。

コンビニで酎ハイを買って宿のラウンジで二次会。先ほどはお店の喧騒もありできなかったより深いお話をさせてもらい、参考になり、力になった。ここでも本のあの話が面白かった、ここが凄かったと話したところ、中々読者の感想を聞く機会というのはないのだろうか、何が受けるのかわからないから参考になると言って貰えた。書き物をするというのはそうなのだろうか。それと、何もかもが刺激に満ちていると一般的な感覚と乖離していく故だろうか。それならば私でも少しわかる気がする。

ラウンジで飲んでいると宿の住人達も交えて最後は5人ほどでいろんな話をした。日本人外国人様々な人がいて多種多様な話ができた。吉田さんの英語トークも目の前で聞けて一人勝手に感動していた。私は聞くに徹しても半分もわからないが、吉田さんは笑顔で表情も豊かに変えて普通に話している。後で「全然最後らへん何言ってるのかわからなかったです」と話したら「俺もわからないときは笑顔で流しているよ」とのこと。

居酒屋で本にサインを求めても書いてくれずに「宿で絶対書くから!」との話だったので、絶対に逃すまいと頼んだら無事に念願のサインを頂けた。

私は再び600㎞走って北九州の寮まで翌日中に換える必要があるので6時頃出ていく必要があるため、吉田さんとはここでお別れ。最後にさらにわがままを聞いてもらえて写真も撮ってい頂いた。

独房のようだが十分に快適な寝室で23時就寝。大阪の夜の喧騒が都会にいることを感じさせ心地が良かった。

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力になる言葉を頂いた。ありがとうございました!

 

12月2日㈰

晴のち雨

最高気温16度 最低気温9度

 

6時起床。住人たちを起こさないように静かに身支度し、実に面白い出会いに満ちていたホテルダイヤモンドを後にした。余談だが、旅人的な出会いを宿に求める場合、多くの人はゲストハウスのような宿泊施設を利用するだろう。しかし、私はこれまでたくさんのゲストハウスやライダーハウスを利用してきたが、圧倒的にこの宿は出会いに関しても面白いものだった。おすすめである。また利用したい。

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玄関。歩いてみると各安宿があちこちにあった。

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西成の早朝。車も人もいない。

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がらんがらんの駅。



駐輪場まで二駅JRで移動し、再びフル装備となり7時出発。大阪に足を着けたのが先日の7時。丁度24時間の滞在となった。北九州を目指す。

行きと違い、前半の200㎞が眠気が最大となったため今度はジョイフルに逃げ込みスマホの充電とエネルギー補給と30分程度気絶させてもらった。ファミレス、特にジョイフルは本当にありがたい。ゲームで言うとステータス全回復機能付きのセーブポイントである。

300㎞ほど走ると広島県内である。このへんから私の好きな町の名前が道路上の青看板にちらちら出てくる。竹原市である。昼頃までに通れば街並み保存地区のお好み焼き屋さんのほり川で昼飯でもと思っていたが、時間は16時。予定よりだいぶゆっくり進んで来ていた。しかしこの町の魅力には抗えず、2号線を左折して7㎞、竹原へ進んだ。毎度の如く駅前で写真を撮って街並み保存地区をさらいて17時開店に合わせてほり川で早めの晩飯。いつ食っても変わらない味というのはどこか気持ちがホッとする。

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広島県竹原市町並み保存地区



 

セローを停めている道の駅竹原に戻ると、先ほどもいた恐らく日本一周中のスクーターがまだ停まっていた。中の休憩スペースに佇んでいる男性に話しかけると、なんと日本二周目でこれから四国でお遍路をしようかととのこと。Yさんは御歳は68歳だったかな?バイク歴もまだ3年。それまではパジェロミニで林道を走りまくったり車旅を楽しんでいたらしい。とんでもない方だ。

 

Yさんと色んな話をして盛り上がっていると時間は気付いたら18時。これから北九州まで300㎞走らないといけないのだが、まだここは広島だ。さすがにゆっくりしすぎたか。雨も降ってきた。Yさんとお別れし再び2号線を雨に打たれながら5時間、ひた走る。途中飲酒運転か居眠り運転か知らないが目の前でふらふらっと蛇行運転を繰り返す軽自動車がいたため警察に通報。このような場合通報すべきか一瞬迷ったが、警察の方からは感謝の言葉を頂けた。まあ見逃してあとであの車が事故を起こして誰かを不幸な目に合わせるかもと考えたら当然通報すべきだろう。

帰りは精神的余裕もあり、大阪での夢の様な時間やこれからの計画のことを考えていた。24時半に自宅到着。ただで帰らないのがツーリングだ。

 

総走行距離:約1200㎞

 

 

 

まとめ

普通に生きていたら自分の生きる分野での憧れの人物と酒を飲み交わせたり、自身の旅のためのアドバイスを直接いただくことができるだろうか?いや、ないだろう。私は幸せものだ。

冒険塾の詳しい内容はまた別の記事でじっくりお伝えしたい。また、竹原観光レポートも広島県災害復興に繋がればと思うのでまた別の記事で紹介したい。

直接話をしていただいて頂くものが沢山あった。道具面でのスポンサー獲得、旅のスタイル等、改めて考えさせられた。とにかくルートや他の細かいことを決めてしまい、企画書を完成させる必要がある。

期待していた以上の経験をさせてもらい、一期一会で終わらせたくない素敵な出会いにも恵まれた。やはりツーリングに出掛ければ何かが起きる。

冒険塾参加費は会員割引500円が効いて3000円。会場までの距離は往復1200㎞。初めは勢いで動きすぎたなんてことにならないように、と下らないことを考えていたがとんでもない。お釣りが出るほどの充実した二日間だった。

 

 

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