7月30日(日)晴れ
21:33 Hope50km手前野営地
昨日は何したっけ。ああ、ウィスラーに昼に着くように割とゆっくり97号線を走って湖や絶景を楽しんだ。
途中の湖では久々釣りしたくなる場所だったため、安いスプーンを軽く投げたら10投目くらいで足元でヒットして秒で上げた。20cmくらいのニジマス。リリースしようとしたが、トレブルフックがガッツリ刺さって抜くのに手間取って弱らせてしまったため、美味しくいただくことにした。醤油とガーリックソルトで焼いたが、完璧だったな。
釣って食ったのはチリ以来か。あと一匹くらい食いてえな。
んで柳沢さんとの面会は急用でキャンセル。バンクーバー80km手前の町のWalmartでインスタ更新して、夜は工事現場の脇の草むらで野営した。
初めてみる馬注意の標識。
枝葉を付けていない針葉樹はまさに針のように細くて驚いた。
あとで金谷さんからも聞いたが、これは山火事らしい。大体は落雷により起こるとか。あな恐ろしや。
あな恐ろしや。
こんなところで投げないわけがない。思った通りに掛けることができた。
最高の贅沢。
カナダのWalmartは少し外観が違うものもある。最初はパチモンかと思った。
夜のWalmartの駐車場は、どうやら金のない車旅の皆さんの拠り所になるらしい。
んで今日。
カナタニさんからお勧めされた、バイク乗りが日曜に集まるというスタバにらしくもなく行って朝からキャラメルマキアート飲んだんだが、そこで会った仏教徒のユダヤ人、ダニエル(76歳)と1時間くらい宗教の話で盛り上がってしまった。早くウィンドベルさん行きてーんだけどとも思ったが、これがまた彼の話も中々に面白く、俺も退席するか迷うくらいだった。
仏教徒になって50年。悟りに至ったのは7年前。輪廻転生を繰り返した末に辿り着ける境地に40数年で至ったのは早い方だと言っていた。
インドで10月から3ヶ月くらい毎年ダライラマの話を聞きに行っていたが、飛行機での長距離移動が堪えるため今年が年齢的にも最後になりそうだと。わかるよ、キツイもんな。
興味深かったのは、「This is not faith」と言っていたこと。何となくわかる。キリスト教徒のそれとは違う心境、宗教との関わり方。
いつかインドに行ってくれとメアドまで交換したが、努力はするよ。
電源もあってスタバ最高だな。
実は日本でも滅多にいかない。でもグランデとかスペイン語覚えたから逆に俺のフィールドだな!
こう見たら結構怪しい雰囲気あるな…。
スラダンのステッカー。日本人かな?
バンクーバーに近づくにつれてSSが多くなってきた。
んでバンクーバーのウィンドベルさんに着いたのは10時過ぎ。
セロー停めて2ヶ月ぶりにAYASENさん、金谷さんとご対面。永尾さんとは今回が初めてかな。
早速手伝いを申し出て、永尾さんの指示のもとサラダを盛り付けたり後から来たリエコさんと外でグリル設置して肉焼いたりしてイベントの準備を手伝った。文化祭の準備思い出したな…。この時点で既に楽しかった。
んでイベントだが、大成功だったんじゃないかな。
バンクーバーの日本人有志によるよさこい踊りも、念願のAYASENさんの LIVEも楽しかったし、なによりかっこよかった。今日は結構な暑さの日だったたが、皆さん全力でパフォーマンスされてた。
よさこいは佐世保のお祭り以来かな?長大の突風の話をしたら皆さんご存知だった。旗持ちのトモキさんがクソかっこよかったな。
AYASENさんは一人で何曲やったっけ?午後の部も入れたら15くらいしてたんじゃないか。俺はHONDAのがいっちゃん好きですって言おうと思ってたけど、漢のKAWASAKIを生で聴いたら迷うな。With youも良かった。バイク乗り同士めっちゃ気持ちがわかるしね。
そしていろんな出会いにも恵まれた。
ノリさんは俳優にドラマーに三線までやってて、マサさんも俳優で、金谷さん、てかバンクーバーの日本男子全員巻き込んで『将軍』という真田宏之主演のドラマを撮ってたりと、きょうだけではお互い時間が足らんと言うことで、またバンクーバー期間時に飲みにでも行こうと言ってもらえた。
トシさんも日本dバイク乗ってたって言ってたな。北米横断もしたいとか。
AYASENさんと同じシェアハウスのリュウさんノアさんとの話もすごく印象に残っている。
お二人は22歳でワーホリでバンクーバーにやって来ていたが、それぞれまた伊達に海外で生活していないと思わされる深いことを言われていた。
新しい場所に興味がある?と聞くと、もちろん!!と二人とも即答。いや、なんつーか嬉しいよな。なんかおっさんみたいなセリフだけど、今の日本にこうも堂々と言える20代がどれだけ居るよ。
リュウさんはもうじきバンクーバーを去り、少しばかりヨーロッパを周遊して日本に帰ると言っていた。
そもそもここに来る前に、2ヶ月間ロスで生活もしたことがあるらしいが、それは子供の頃からの野望だったという。
だから初めて訪れてその景色が目の中に飛び込んできた時は、もうそれはそれは鳥肌もんだったと。
子供の頃からの憧れを、必死に貯めたバイト代で、このクソ円安の時代に叶えると決断したその心が俺はかっこいいと思った。
ノアさんも同じく好きだった韓国に1ヶ月ほど棲み家を借りて生活していたという。行動力に驚く。同じ時分でそんなこと考えたことねーよ俺は。
また、こうも言っていた。
このまま旅を続けて、最後に何が残るのか。それが不安で怖くなることがある、と。
死ぬほどわかると伝えた。俺もそうだったから。
だから人は決断を先送りにし、一般的な生き方に縋ってしまう。
気の利いた答えを示すことはできなかったが、心に従うしかないとだけは伝えて、二人も納得してくれていた。本当にそれしかないのだ。人間不器用だから。
そして皆さん、俺の旅にも興味持ってくださり嬉しかった。やはり海外に住んでいる時点で波長が合うのだろう。飛んでくる質問全てが、聞かれて嬉しいものばかりだった。
やはり話の合う人たちは皆、例外なくキッカケを聞いてくれる。キッカケには必ずその人の人生観や死生観が関わっているため、それに興味を持ってもらえるのは素直に嬉しい。俺も皆さんのここにいる理由を聞かせてもらって参考になったし、少し将来の選択肢の幅が広がった気がする。富士山ホテルでもそうだったな、そういや…。
そんなこんなで楽しい会はあっという間にお開きになって、皆さんとお別れした後は一人再び走り出し、また明日からのデスマーチに備えてテントの中で小さくなっているわけだ。
なんか、夢みたいだった。すげー心地いい空間だった。
また今からアラスカ行くの?今から?もう9月7日の帰国までバンクーバー住んでて良くね?
正直いえばそんな気にもなった。
だが、これもまたメリハリのある俺の旅の良さだ。
少しばかりの平穏を思い出し、また旅人に戻り己の牙を確かめる。
にしても、今日は出発してからちょうど2ヶ月の日だった。アラスカ前に800km南下してまた帰って来るて。日本の連中に言ってもにわかには信じられんやろうな。いやー面白いな、俺の旅。
今日は写真も撮りまくって大忙しで、金谷さんリエコさんAYASENさんとは話し足りなかったから、また皆さんとゆっくりできるアラスカ後も楽しみだな。
リュウさんとノアさんにも言ったけど、俺はもう既に答えは得ている。
あとはより深いところで、それを確かめるだけだ。
今日は素晴らしい一日だった。また気合い入れ直してご安全に!!
あざっした!またバンクーバー帰るのも楽しみな俺は幸せ者だ!
走行距離 175km
金 パーティー2000 オイルとチューブ5000