ただの男がバイクで世界一周を叶えるまでの記録。

高校生からの夢、バイクで世界一周を叶えるまでの記録をまとめたブログ。旅の理由、決断に至るまで、お金のこと、旅の準備、旅の様子など、考えうる全てを後に続くライダーのために残したいと思っています。

【Day202 Los Angeles】家族

6月11日(日)くもり ちょい寒い

 


21:44 ウェンディんち

7時起床。顔洗って歯磨いてウェンディと会う前に身なりを整える。飯食ってブログやってたら11時ごろウェンディとシンディが帰ってきた。

 


それからは二人ともうほんと沢山話した。日本とアメリカの違いは定番として、俺がどういう人間なのか、高橋さんとどう出会ったのか、どう旅してきたのか。そして、リーアンのことについてもそれぞれから聞かせてもらえた。

知れば知るほど、本当にどれだけのエネルギーを内包してそれを周囲の人たちのために使っていた人なんだろうと感服した。きっと、その力で会う人皆んなを笑顔にしてきたのだろう。

改めて、会ってみたかったと思う。一体彼女に会ったらどんな刺激を受けられたのだろうか。彼女と共に過ごせた高橋さんは幸運だろう。

 


そして、彼女の死についても話を伺えた。彼女の小さな体に急に今まで口にして来なかったアルコール、しかもウィスキーが入ったことによる急性アルコールが一因だったのではないかと聞いた。

それを聞いて、俺は飲まない人間に冗談ででも飲ませようとする奴が改めて憎いと思った。真実はわからないが、もしかしたら関係しているのではと、遺された人たちは思わずにはいられないはずだ。その場にいた人間が彼女にとってどんな存在だったかもわからないが、俺は憎しみが湧いた。会ったことのない俺でさえ、こうなったんだ。家族や親族、友人たちの気持ちは想像を絶する。

 


ウェンディが席を立った際、こう話してくれた。

「到底受け入れることはできない。でも、受け入れなければならない」

通常は、親が先に逝く。それは自然なことだから、子は何とかしてその別れを受け入れられることが殆どだと思う。

しかし、子が先に逝った場合は親はどうすればいい?俺がシンディと同じ立場だったら、どんな別れ方であれ受け入れることはできないだろう。何かできたんじゃないか。何か一つでも事が違えば、彼女は生きていたんじゃないか。そう思わない日はないと言う。

だが、悲しんでいるだけではダメだし、生を全うすればまた彼女に会えるとも笑顔で言ってくれた。その通りだ。拙い英語で、「彼女の生き様を遺された人々が受け継ぎ語り続ければ、彼女は永遠に生きる事ができる」と伝えた。笑って頷いてくれた。

 


16時から早めの夕食。ウェンディが翌朝3時起きの5時出発でお仕事だからだ。手作りの料理が食べたいとリクエストしたら、野菜と豆など肉なしのタコスを作ってくれた。これがまた、肉がないってのに美味い!!サンティアゴでもルーディが食わせてくれた黒豆に玉ねぎを混ぜたのと、玉ねぎのピクルス、角切り人参の黒胡椒和え、キャベツ、アボカドのペースト、チェダーチーズ、カボチャの種を好みの量トルティージャに挟んで食う。アメリカンじゃなくてメキシカンだねと笑い合ったが、いやいや最高だよ。今度レシピも教えてもらうことにした。

お酒もスパークリングワインにアメリカの赤ワインにと、料理に合うものを贅沢にも頂いた。

 


食卓でもいろんなことを話した。例の如く、彼女はいないのかから始まり、男が好きでも良いんだよ?とか色々ジョークも飛んでめっちゃ笑わせてもらった。さすが人生の先輩だわ。言葉のチョイスもキレがある。

 


そして18時にはウェンディもお休みで、シンディともまたねつって、それからは一人でまたゆっくりしていた。ブログも遂に今日に追いついたが、またこうやってたくさん書いてしまうから更新が大変になる…。変な話だがね。

何だかんだ一週間世話になるが、本当に旅ってのは予測できないもんだ。臨機応変に状況を受け入れて順応できる性格で良かった。

また、最近はこの走って走って走って、これでもかってくらいゆっくり休んで…という緩急のあるのが俺に合っているんじゃないかとも気付き始めている。こうしてるとまた、走り出したくなるもんだしな。走るのも止まるのも自分次第。なんだ、これこそ自由な旅じゃないか。今更気付くとはな、なはは。

 


さて、明日こそ街に出て観光だ!!まずは散策かな。今日は二人にやっと出会えて大切な話も聞かせてもらえて美味しい料理も頂いて、素晴らしい一日だった。

 


走行距離 0

金 0

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いーい笑顔だ!
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スパークリングワインという呼び方はしないらしい。何だったっけ。
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帰ったら家族や友人に振る舞いたいメニューに追加。
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楽しい時間だった。アメリカの食卓って感じだね。