ただの男がバイクで世界一周を叶えるまでの記録。

高校生からの夢、バイクで世界一周を叶えるまでの記録をまとめたブログ。旅の理由、決断に至るまで、お金のこと、旅の準備、旅の様子など、考えうる全てを後に続くライダーのために残したいと思っています。

【Day193〜194 Wheeler〜Westport】American Animals

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6月2日(金)晴れ 寒い

 


7:54 野営地

6時15分起床。夜は冷えた。川辺だからだろうか。今夜はカッパも着れる状態にして寝よう。

朝食にオートミールに初挑戦。一瞬目を離したすきに吹きこぼれて掃除が大変なことになったが、なるほどこりゃいける。シナモンメイプル味を牛乳と一緒に煮込んでドロッとさせてから食った。20パック入っていたが、朝食には1パックで十分みたい。焦げつきやすいのが難点だな。弱火でゆっくり温めよう。

今日も何事もなく無事に朝を迎えられた。だんだんと手応えを感じてきたかも。やはり19時には野営地確保しておくのが良いな。

今日もご安全に。400kmは絶対走るぞ!!

 


※夜に完全に書き忘れ、この日はここで終わっている。続きは翌日の日記に。

 

 

 

6月3日(土)晴れ 


15:14 Eureca コストコ

クソッタレ遂に止められた。いつも通りしれっと出口からフードコートに行こうとしたら、「Do you have a membership card?」て。やっぱ要るんやな。

え、必要なん?てとぼけて、ああ、んならカードそこで作るよつってそのままフードコートへ直行。これで撒いたと思ったらまた女性に声掛けられたため御用。しかしもう注文してしまったため、あとで行くことに。

食ってから行くと、バンクーバーでは国民でないとダメと言われたがアメリカはOKらしい。初年度120ドルでも構わんから作ろうとしたが、なんと日本では解約ができなくなってしまうとか。流石に三ヶ月のために120ドルなんて払えねえ。もうちょい考えるわつってトンズラした。もうこのまま馬鹿のふりして走り切る。コストコは俺の旅のたのしみだから許してくれ。

そしてまた駐車場でテント干して今から200km。

 


あ、今朝気付いたが、昨日ナチュラルに日記忘れてた。

 

 

 

19:11 Westport Union Landing State beach

さて昨日(6月2日)のことから。

6時起床し初のオートミールを朝食にした。不味いイメージしかなかった海外の食い物だが、全然いける。穀物食ってる感がいいね。栄養価も高いらしいから、作戦通り北米旅の戦力に入れよう。

 


前夜に日記書いていた公園で水を補給。アメリカとカナダの水道水はどこでも飲めるらしいからありがたい。実際バンクーバーのホステルの水道水は美味しくて驚いた。カサマッテが不味かったからなあ。水も3L以上はキープするようにしている。今んとこ寒いからあんまり減らんけどね。

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今回は頭の方は草藪で侵入を防げたので、バイクは足元のガードに。サイドバッグ等も全て外して、そういった輩に「何か持っているかもしれない」と思わせないようにする。とにかく情報を与えずに隠す。実行に至るに足る動機を与えないのが事故を防ぐコツだと信じている。
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あとで知ったが、これは水分多過ぎの失敗例。

 


9時に出発するもすぐにいい感じの湖に出会ってしまい北米旅初の釣り開始。しかしボウズ。まあこれからだ。

とある日本人ライダーは魚釣って食糧にして旅していたと金谷さんから聞いた。魚がスレていないのもあるが、その旅人の腕前もあるだろう。

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ちょっと浅過ぎたかな。良い感じの桟橋ではあるんだが。ちなみにこの後サイドバッグの補助で追加してた新品のロックストラップを垂らしたまま走り出してホイールに巻き込んで破壊した。日本でやっていなかったことをいきなりするものではないとわかっていたはずなのに。マヌケ。

 

 


6月2日の走行区間にはコストコがないため、Walmartでチョリと見切りのパンとブルーベリーパイ、紅茶のパックを買って、大きな箸を眺められる海浜公園みたいなとこで焼いて食った。同時にテントやシュラフも干した。

セローに乗って日本と同じことをやっているからか、本当にアメリカに居ることを忘れる。逞しいのかアホなのか。キャンプ場も使わず孤独な野宿旅故に、人に会う機会が少ないのもある。バランス取るのが難しい。

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海の存在が日本を思い出させるのだろうか。島国の人間ゆえだろう。
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日本で言われるほど高くはないと改めて。
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この時間も結構良かった。昼飯でもストーブ使うことあるから、サイドバッグにパッキング出来たらドラムバッグまで下ろさないで済むから楽なんだけどね。
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海と森と行ったり来たり。オレゴン州の自然の豊かさに「なるほどアメリカ栄える訳だわ」と思いながら走っていた。

 

 


野営地は18時と早めに確保。この日も400km惜しくも届かず。田舎町の図書館の裏の芝生に張らせてもらった。

飯は昼の余りのチョリとパン。油が溢れてケースがえらいことになっていた。

地元の兄ちゃんと談笑して治安の良さも確認して23時に寝た。

 


一応山中のため、面倒ではあるが食い物や匂いの強いものをラ・アノニマのエコバッグに全て入れ、口を縛って少し離れた木の太い枝にパラコードを掛けて吊るした。我ながら上手にやった。

 

 

 

そして今日、6月3日。

6時起床。最近スタートが遅いためソッコーで火を点けてオートミールを二日常温保存した牛乳で煮ながら、早々にパッキング。

いつもはテントを土台にしていたが、先に小物を底に敷いてから最後にテントをドサっと載せるようにしてみた。こうすることで、朝テントを出て片付ける際にテントとペグ以外は粗方ドラムバッグにパッキングしておけるから作業が早くなる。

結果、中々いい感じ。ちょっと続けてみよう。

 


今朝はオートミールを2パック食ってみたが、こりゃ満足度高い。多すぎたかと思ったが、意外とパクパク食えるようだ。難点は、クッカーがベタつくことだな。お湯沸かしてティッシュで拭いても中々落ちない。何か策を練ってみよう。

 


吊り下げていた食糧だが、虫の侵入もなく無事だった。良い予行練習にはなったかな。

7時45分に出発した。

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水との割合はこんくらいがベストかな。ほんとオートミールがこんなに美味しいものとは思わなかった。何より手軽に食えて体も暖まるのがいい。
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綿棒の先がすっぽ抜けて左耳に残ってめちゃくちゃ焦ったが、レザーマンのプライヤー突っ込んでみたら何とか取れた。これ以降耐久性を確認するようになった。こんなんで病院行きたくないからな。保険は入っとるけどさ…。
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こんな感じで吊るした。
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歩行者もなし道路からの目線も切れて安心の場所だった。

 

 


少し走ると、古い学説のもと造られただろうティラノサウルスが立っている場所を見つけた。寄ってみると、ケージの中のひまわりの種に野生のリスが集まっていた!!リスを見たのは初めてだった。なんて小さくて可愛らしい…。よく見ると、目の前の雑木林にも数匹居る!!い〜い写真が撮れた。

野鳥も何やら極楽鳥のような派手なトサカを持った美しい奴もいた。野生動物との出会いで感動したのは久々だ(前日のハクトウワシとの出会いをもう忘れている)。北米大陸ではこの先どんな生き物との出会いが待っているだろうか。

同じくリスニはしゃいでいたキッズともお喋りしたのだが、またこの子もリスに負けんくらいニコニコして可愛らしか!!御犬様とも戯れることができて満足。

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ガキの頃読んでた古い恐竜図鑑では、T-REXは尻尾を地面に付けて体を支えていたという学説がまだ扱われていた。ゴジラはこのスタイルから生まれた怪獣だ。
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伏せてるがバレバレやぞ。
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挙動不審。
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リスと言ったらシマリスを想像するかな。
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モヒモヒ。
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この鳥のなんと美しいことか!野鳥撮影て死ぬほど難しいジャンルだけど、人に慣れてるのかゆっくり近づけばかなり近くまで寄れた。
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モヒモヒ。
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見上げたら竜脚類。
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遊んでくれてありがとね。

 

 


それからはコストコまでひたすら走った。途中から101号線はいつのまにかフリーウェイに変わり、進行スピードは上がるもつまらない道になってしまった。

コストコからまた山の中に入ったため、途中1号線に切り替えて海に向かうつもりが20km通り過ぎて引き返した。

海に出るまでの道は日本の山のようなワインディングで、そこを体の一部とも言えるセロー とガンガン走るのは、もう最高だった。本当に日本から連れてきたかのようだ。

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ハゲワシ見てたらライダーがトラブルが無いかと心配して聞いてくれた。温かい。
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カリフォルニア州へ。葉巻咥えてニコニコなシュワちゃんの顔が浮かぶ。
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山ん中で大渋滞。地元のおっちゃんに横抜けて行って良いぜと言われたが、アメリカはすり抜けには厳しい。しかし状況が掴めんため賭けに出て前に出たらトラックが崖に落ちてて片側交互通行。

 

 


海へ出たのは19時。ちょうど良いとこに無人のセルフペイのキャンプ場があったのだが、なんと車両込みで45ドル。黙っていっちょくかとも思ったけど、流石にそこまではできない。てことで今夜も柵の外の空き地に泊まらせてもらうことにして、今こうして夕日を目の前に、キャンプ場のイスとテーブルを使って日記を書いている。

 


いいな、アメリカの西海岸は。

広大な砂浜もあれば巨大な荒磯もある。また一つ一つのスケールがデカいんだよな。オレゴン州からずっと走ってきて、今朝カリフォルニア州に入ったが、シュワチャンはこんな美しい自然豊かな土地を治めていたんだな。さすがだぜ。

 


フリーウェイの途中では、恐らくエルクに出会った。草原に馬の親子らしき生き物がいたためバイクを停めて凝視してみると、何か違う。よく見たら初めて見る動物だった。角がなかったから雌かな?茶色の薄い体毛に大きな長い鼻。そして大きな体をのしのしとゆっくり動かし親子仲良く歩いていた。カメラを構える俺に威づいてから数秒見つめあったあと、森の中へ去って行った。人里まで降りてくるって本当なんだな。

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たぶんエルクだが、なんか北アメリカではエルク=ヘラジカで、もう名前も分類も複雑でわからん…。今度プロに聞いてみよう。

 

 


今日は動物との出会いに恵まれた一日だった。

あ、途中の街で前の車からニコニコ手を振ってくるキッズ達にも笑顔にしてもらえた。ほんなこつ天使のごたっばい。

 


明日はサンフランシスコを通るが、何があるんだろ?

今日も良い一日だった。

 

 

 

6月2日(金) 走行距離 385km 金食糧1500 ガソリン2520

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6月3日(土) 走行距離 TRIP 534km ODO 6445km  金 コストコ770 ガソリン2180

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