ただの男がバイクで世界一周を叶えるまでの記録。

高校生からの夢、バイクで世界一周を叶えるまでの記録をまとめたブログ。旅の理由、決断に至るまで、お金のこと、旅の準備、旅の様子など、考えうる全てを後に続くライダーのために残したいと思っています。

【Day134 Villazon〜Tupiza】ストライキ突破

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4月3日(月)晴れのち雨

 


8:17 Hostel Santusa

8時起床。イマイチよく眠れん。快適な部屋、フワフワのベッドだというのに。

呼吸が辛い。部屋は4階。上り下りだけで爺さんのようにゼーハー息を切らす。ただでさえ喘息だってのに。

まあ、一週間ありゃ慣れる。富士山ホテルでもそうだった。あの時とほぼ同じ標高、3450mくらいだ。

しかし黙って寝ている時も辛く感じるのは何故だろうか。静かに呼吸できているのだが、ふとした時に息苦しさを感じる。それもあってか妙な夢を何度も見てしまって寝起きがスッキリしない。悪夢というわけではないのだが…。

空気も乾燥し、鼻も口も乾く。教えられた通り今度はワセリン塗って寝てみるか。

んで寒い。ホステルの寝具だけでは快適温度満たせないためシュラフに潜った。念のため部屋まで持ち込んでいて正解だった。

バイクに関しては全く心配なし。確かにパワーダウンしているが、よほどキツイ登りでなければ普通に巡行できる。キャブのセッティングは不要だと自信を持って言える。

 

さて、今日はオイル交換後トゥピサまで走ってまた安宿へ。

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ホステルの部屋からの景色。サンティアゴでの二日目の朝を思い出す。
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このサイズのペットボトル使いやすくていいね。これでしっかり500ml。
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この角度の姿見的なのも便利でいいな。

 

 

20:56 Hostel Valle Hermoso

12時頃トゥピサ到着。朝からとんでもなかった。

なんと、ヴィラソンから30kmくらい町ごとに道路が巨大なトレーラーやトラックで封鎖されていた。車両の隙間を棘のある植物で埋めるほどの徹底ぶりだ。

朝一修理屋でエンジンオイルを交換してもらったのだが、そこで居合わせた店長のディエゴの友人達と封鎖現場で再会して、他の地元民の助けも借りながら隙間を縫うようにして何とかヴィラソンを脱出した。ちょっとした冒険だったな…。

その後もいくつかの街で同じ現場に遭遇。馬鹿のふりしてシレッと抜けようとしたら思いっ切り剣幕立てられてスコップで威嚇までされたこともあった。

日本人だから勘弁してくれと身振り手振りで示すと、「あ、そうなん!?早く言ってくれや〜」的な感じに一気に態度が軟化して通してもらえた。

ついでに、これはストライキなん?と聞くと、やはりそうらしい。道路関係のお仕事の人たちだろうか。尋常じゃない数のひとびとをまきこんで、たぶん軍まで出動させていた。ストライキとしてはこの上ないほど効果的で、見事とい言えよう。

しかし巻き込まれていた国外からのバスツアーの参加者達は気の毒としか言いようがない…。予約されているであろう飲食店やホテルなど、全て滅茶苦茶になるのだろうか。

俺も小排気量のオフ車だからスルリと抜けることができた。大型だったらもっと特別な技術が必要だっただろう。

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チリとアルゼンチンではここからオイル抜くのも一般的なのだろうか。
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ディエゴの友人のバイク。これって純正なのかな。車みたいだ。
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テキーラ。ありがとうね助かったよ。

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SS4とかわかっとるやん!
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橋の下のオフロードを無理やり抜けて来た。本来なら積載下ろして挑むべきだったが、何とか行けた。

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バスの中は阿鼻叫喚だったりするのだろうか…。
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車も来ないため堂々とど真ん中三脚撮影。

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相変わらず川は干上がってる。雨季にはこんな川でも満たされるのだろうか。
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トムとジェリーは大好き。
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岩山地帯を進む。
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キャピキャピ自撮りするアドベンチャーライダー達。
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重機なしの手作業で側溝工事をやる姿をよく目にする。

 


当てにしていたホステルだが、呼び鈴鳴らしてもドアガンガン叩いても一向に出てこない。そのためすぐ近くにあった良さげなホステルに飛び込んでみると大当たりだった。ガレージも目の前、部屋はシングルで綺麗でトイレもシャワーも付いていて、机と椅子もある!!個人的には机と椅子が部屋に備え付けられているのが嬉しい。勝手に配置変えて窓の外見ながら作業ができる快適デスクにした。

お湯も沸かしてマテ茶飲み飲み夕方まで作業していた。

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吹き抜けが開放的。
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机と椅子とサイドテーブルとあって、野営旅してた人間からしたらもう天国。お風呂セットまでこんなに綺麗に…。
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快適キッチンも自由に使えて助かった。

 

 


17時半から街へ。

ホステルのセニョリータにオススメのボリビア料理レストランを聞いて、飯前に例の如く街を散策した。

今日も市場を回ったが、なんだろう、ボリビアの人たちはカメラが苦手なのだろうか。かまえるだけでめちゃくちゃ見られるのだが、その視線があまり気持ちのいいものではないのだ。アジア人だから悪目立ちしているのもあるのだろうが、それにしても視線を感じる。事前にミゲルからボリビア人の気質については聞いていたから、流石にアルゼンチンほどのフレンドリーさは求めていないが。

でも今朝のディエゴ達のようにしんせつに迎え入れてくれる人たちも居るわけだし。まだ二日目だ。これから短い期間ながらも見定めてみよう。

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標識見てあの謎の乗り物はバイクタクシーだとわかった。
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こんなとこに信号付けるの!?
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定期的NARUTO人気確認。マジで真剣に興味があるのだが、イタチの自己犠牲の精神と彼が持つ儚さは日本人独特の美的感覚だと思うのだが、海外でもそれが受けて日本問わず人気のキャラとなっているのだろうか。もしそうなら、異文化理解としての漫画の持つ力ってのは本当にまだまだ計り知れないなと。
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あとで信号守って横断歩道テクテク渡ってて笑った。修羅の国の民より人間しとる。
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一家でお出掛けでもバイクタクシーは活躍してるのかな。
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買い食いしてるっぽい。こういう日常大好きだ。学生が学生らしくしている姿から治安の良さも伺える。
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TOKYOて何か魅力のあるのかな。俺ら日本人からしたら、何となく郷愁のあるワードだが。
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良いなってウォールアート。この文化はボリビアでも健在みたい。
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失礼ながら、ボリビア来て肥満体型の人一気に増えてないか?
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マスクなしで溶接ってしていいもんなの?

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日の当たらない商店街。

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ボリビア警察の制服は何となくミリタリー感強め。
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香辛料の文化も顔を出して来たな。見てるだけで腹減る。

 

 


晩飯はレストランAlamoへ。

まーた俺が好きな感じの店内の装飾で、入った瞬間こりゃ当たりやなと確信した。

メニューはさっぱり読めんためここでもウェイターのセニョリータに、初のボリビア料理なんだと相談したら笑顔で教えてくれた。

しかしまたやっちまった。料理名メモるん忘れてた…。

薄いカツの上に目玉焼きとサルサ。それをご飯の上に乗せたもの。伝統料理らしい。北部は米食が主流なんかな。ジャップとしては故郷に帰ったような気がして妙に落ち着く。

味付けはジャンキーな濃ゆいものではなくて、あっさりめ。サルサの酸味が良い具合に合ってて美味しかった。

これでビール込みで800円(42ボリ)て信じられん安さだ。下手に自炊するより安かったりしてな。そりゃ外食する言い訳か。

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チリとアルゼンチンでの日々が嘘みたいに思える写真だ…。

 

 


さて、明日はいよいよウユニまでの200kmオフロード。ここまでの長距離オフはアウストラル街道のコックランからオヒギンズの区間以来だ。

道中何かあっても対処できる時間があるように、念の為にこの街で一泊した。雨が降る可能性も高かったため、それが分かった上でオフに突っ込むなど愚か者のすることだ。

8時過ぎに出れば昼過ぎには辿り着けるか。

不安点があるとすれば、結局チェーンは癖がついたまま。ありゃもうお手上げだ。最後まで付き合うさ。

水も心許ないため朝から買っていかねーとな。

 


今日も良い一日だった。

 


走行距離 120km

金 宿代1700 晩飯800

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