1月8日(日)晴れ 15℃〜28℃
9:27 野営地
この街の先の道路を確認すると、これから先は日本語表記で国道2号と国道11号と記されている。いよいよ日本領が始まった。早速イオンのスーパーで3割引の和牛500g750円を買って今夜は焼肉とすることにした。仲間達のバイクの調子も良く、これからも快調に走れそうだ。久々の日本を楽しみたい。
…というわけわからん夢を見た。三人と旅をしていたが、顔を思い出せん。イオンの割引シールはやたらと鮮明に覚えている。チリの肉の高さと比べて死にほど安いのでテンション上がった。
一体これは何の暗示なのだろう。俺が日本を日々思っているのは隠しようがないが…。
12:56 Pucon道外れのお店『HUMiTAS』
釣り道具失くした。KUSOTTARE。命綱を付けるのを忘れて走り出したから道に落としたのだろう。すぐに引き返して探したが、残骸さえ見つからなかった。拾われたか。
何回似たようなミスを犯すのだ俺は…。どうすっか。釣り針だけ買って仕掛け作るか…。罠で捕ってみるか。
意気消沈で釣り予定だった川原に降りると地元の釣り人三人組がいた。なんと彼らは驚くことに、竿なしリールなしで、デカい糸巻きを左手に、右手でルアーをぶん投げてサーモンを狙っていた！！これには思わず日本語、しかも九州弁で驚いた！！ばりゴツか！半端じゃなか！陸上の釣りでこんな釣りがあるのか。恐らく、速い川の流れにルアーを乗せて誘いを掛ける釣りなので、その手返しの多さからこの釣り方が適しているのだろう。面白く、記録としても貴重な写真が数枚撮れた。Instagramも交換し、写真を送るととても喜んでくれた。
初めて見た時は心底驚いた。釣りもまたいろんな形があり、自由に楽しむものだと思い出した。
彼とInstagramを交換した。親子ではないようだが、釣り仲間なのかな？
遠目から。ここ暫くは単焦点レンズをつけっぱなしなので、ここまで遠目で人を撮るのも珍しい。割と様になってる。
背中の狼がワイルド。これも一本釣りのようなものなのだろうか。
スプーン自体の重さは10gくらいだったかな？思ったよりも軽いものだった。ソルトルアーフィッシングにおけるジギングのように遠投の必要がないからだろう。糸の太さは恐らく3号程度はあった。
んで、オフロード走りまくってるんだが、何か足元からカチャカチャと音がすると思ったら、チェーンがダルンダルンに緩んでいた。おいおい危ねえな。昨日調整したのに、何で？何か間違ったか。道端で再調整したが、まだたまに音が聞こえる気がする。様子を見よう。
めんどくせ〜と思いながらも荷物を下ろして工具を引っ張り出す。そして更に面倒なことに三脚も立てて記録写真を撮る。アホ臭くなる時もあるが、こういう写真こそあとで見返した時に面白くなるものだ。
んで今日はツイてねーなと思いながらオフから公道に出たら、い〜い感じのエンパナダスの看板を見つけたので昼飯に寄ってみた。青年二人が店番していて、エンパナダスが3種類あるのを丁寧に教えてくれた。ナポリタンという言葉を聞き取れたのでそれを試してみたら、美味い！！そしてデカい！！コーラと合わせて4,800チリペソなだけはある。
サービスで焼きたてサクサクのビスケットみたいな形のパンを一つプレゼントしてくれた。悪い出来事の後には良い出来事があって、その逆もまた然り、てな。ありがとう。写真を撮らせてもらってさよならした。
でかい！その大きさがわかるように持ったまま撮ってみたが、ダメだ伝わらないこれじゃ…。
お店はここ。道中のこんな雰囲気のお店が大好き。街で酒飲んで金使うのもいいが、どちらかと言うとこういうところにお金を使って地元を応援したい。
良い男だぜ二人とも。言葉の話せない俺に優しくしてくれてありがとう。しかしエンパナダスの山盛り美味そうだな〜。
今夜はテント隣の俺のキッチンでBBQしていた家族に晩御飯をお裾分けしてもらった。ホットドッグにステーキ、なんとクリスタルのビール付き！！またお礼に写真を撮って、後でFacebookで送った。
お父さんから聞いたのだが、チリ富士の正式名称は、Monte Villarricaらしい。何処かのお寺さんから富士山を臨んだ写真を見せてくれて、富士山と似てるねって話してくれた。富士山の知名度侮りがたし。葛飾北斎のおかげだろうか。
今日もいい写真が撮れて満足。3枚目は特に狙い通りに撮れてお気に入り。
とっても嬉しいのだが、なんだか物乞いでもしてる気になってきて少し罪悪感…。返すべき恩が山のように溜まっていく…。
そんなチリ富士だが、夜、ふとテントの外に出て夜空を見上げていたら驚いた。そのMonte Villarricaの頂上が赤く光っているのだ。火口の赤い炎が噴煙に反射しているのだろう。まるでロードオブザリングのゴンドールの山だった。良いものが見れた。
そう言えば夕方、すぐそこの浅瀬で40cmオーバーの立派なトラウトが釣れていた。その魚体は実に美しいものだった。初めてこの目でトラウトの姿を見た。
あと数日でPuconを去るが、この美しい自然と温かい人々との出会いがあったから名残惜しく思う。本当に素敵な場所だ。
さて、明日はオイル交換と、ん〜釣具迷うなあ。
昼間バギーで暴れてたキッズ。子供用…いやしかしデカイな。浜辺に寝そべる父ちゃんを轢きかけてた。
何となく地図を広げて今後を考えた。縦に異様に長いチリ。まだまだ南下できるが、また寒くなるのかなぁ。
おっちゃんいい笑顔だぜ！ちくしょ〜俺が釣り道具を失った日によぉ！
走行距離 80km
金 昼飯752 つまみ1,000
