仙台、再び。
5時起床。
着替えを持って早朝温泉。
髭と眉、鼻毛を適当に整えたら正装に着替え、旅館の最古老のおっちゃんに下界まで送ってもらう。
そこから約一時間バスに揺られ、今度は予約していた新幹線こまちにて仙台を目指す。
今回も無事に乗ることができた。
もう二度と降り忘れなど、すまい。
新幹線はいい。
自分で運転していないので、飯も食えるしコーヒーも飲める。
こんな感じで執筆(?)だって可能。
癒やされる景色と行儀の良い乗客たちに恵まれたら、物思いに耽る静かな時間も同時に手に入る。
いつの間にか、秋田に来て3ヶ月が経っていた。
あっという間?うん、たぶんあっという間。割と濃密に過ごそうと努力していたからかな。
ここでの生活は楽しい。
飯はうまい、空気もうまけりゃ出会う人たちも皆優しくしてくれる。
仕事だってクソ楽しい。天職ってやつだ。
じゃあ、死ぬまで住めるか?
うん、住める。冬の厳しさも夏の短さもまだ知らないけど、何とかできそうだと思うくらいここが気に入った。
骨を埋める場所を考える。
長崎は…もう候補でなくなった気がする。刺激が足りないから…だろうか。
福岡(北九州近辺)は?
いいな。あそこで死にたいと思う。好きな人と暮らして、師匠たちと死ぬまで交流して歳を取りたい。世話になった先輩や同僚もいる。絶対楽しい。
秋田は?
いいな。狩猟したい、この地で。
あまりにも厳しい自然に打ちのめされて、ハハッと笑って雪の中真っ白な息を吐いて過ごしたい。
今みたいな仕事で食っていけるなら、質素にでもいいから家庭を持ってこの自然の中で静かに刺激的に暮らしたい。
兼業農家もいいなぁ。
私はどこででも順応し、適応し、自分なりに幸せに暮らしていける。
この長い準備期間で得た大きな気付きの一つだ。
以前坪井さんにも言われたな。
「順応力があるって最強じゃん」みたいな。
確かに。こりゃ大きな武器の一つだな。
さて、どこで生き、どこで、死ぬか。
どこででも楽しくやれるからこそ、その決断が難しい。
皆はどのタイミングでどうやって悩んだ末に、決断したのだろうか。
高校、大学、就職、転職…成るように成っただけなのだろうか。
好きな人と家庭を持って静かに平穏に生きられれば、私はそれでいい。