12月19日(月)晴れ
13:22 キッチン
8時起床の9時半バイク屋へ。
工場へ入れてもらって、しばし一緒に様子を見る。マイナスドライバーでキャブのアイドリングを触っただけみたいだが、走ってこいと言われた。え、そんだけ?
ついでに銀行まで走ってみたのだが、確かに調子は良くなった。ノッキングも激減したし、60kmストレートで出した後もエンストしない。これなら走れそうだ。
バイク屋に戻り、とりあえず500km走行時点での初回点検のためにまた戻ると伝えた。近所のお山でも走ってみる。
12時ごろホステルに戻り、クリスチャンにここを去ると伝えた。25日分の宿代、375,000チリペソを支払い、パドロンについても確認した。
12月15日に申請されているため、その二週間後、12月29日か30日にでも市民登記所へ行けば良いらしい。まあ、またややこしくなるだろう。現地の人に助けてもらおう。
今は飯も食ってパッキングも済ませ一息ついている.15時には出ようか。初ツーリングだが、上手くいってくれよな。
マッチョの兄さんに診てもらう。いまいち伝わってない気がして不安になる。
ロードマップを開いて大まかな道を確認する。サンティアゴから抜けるためにはこの縮尺はやはり役には立たない。
サンティアゴでよく見る謎のキャラクター。ホステルの壁にも何箇所か彼のポスターが掛けられてたりする。
クリスチャンと春までのお別れ。アミーゴ世話になったぜ。しかしとんぼ返りする羽目になる。
21:38 テラス
ホステルカサマッテに戻ってきた。大変な一日だった…。
まず、まともに走れない。2時間走ってもホステルから30分のとこ。
エンスト祭り。頭おかしくなりそうだった。命の危険を感じた。
アレックス達からバイク屋に戻って文句言えと言われ冷静さを取り戻し、、エンストとエンジン不始動を繰り返しながら再び市街地へ。
アレックスからは、「ユーシは愛想良くし過ぎだ!」と言われたが、許してくれ〜俺はこういうとこ日本人なんだよ。それにまだ彼らを信じたいんだ。
バイク屋の閉店時間ジャストになんとか着いた。今日はもう無理かと思ったが、「ユーシ、こっちだ!」と言われ、修理をしてもらえることになった。俺が来るのを待っててくれたみたいだ。
今回は隅々まで確認してくれた。
エアフィルター、キャブの分解とキャブ丸ごと交換、ホース類チェック、その他色々。
サイドスタンド一本でリア浮かせてアクセル回してホイール高速で回し始めた時はビビったが、中華製バイクはギアを入れたままでもセルが回るし、そのまま走れるからできる芸当なのだ。日本じゃ絶対にあり得ないこうけいだな…。
そのアクションにより俺が伝えたかった症状が再現され、彼らにも理解されたのだろう。どうやら原因と見られるキャブレターとエンジンの接続部からの空気漏れを見つけ、「これで大丈夫だ」と肩を叩かれた。
マルコスさんは修理中も俺を気遣って色々話してくれた。これは新車だから、必ず責任を持って修理すると言ってくれた。当たり前のことなのだろうが、それを言葉にしてくれるだけで俺は安心できた。
20時頃修理は終わり、残業してくれたマルコスさん達に深々とお辞儀して街へ出た。
やっとまともに走れた!75kmも出た!!5速で5千回転以上出してもノッキングしない!!加速も150ccの排気量に相応しい加速をしてくれた!!普通のバイクだ!!
やっとバイクに乗れた気がする…。嬉しい。
ご機嫌でホステルに戻り、ゲストのおじさんおばさん達にピザをご馳走になって、またテラスで一人チーズとワインとパン食って日記書いてる。
明日はアレックス達のアドバイス通り海を目指す。山はまだ危険だからな。やっとツーリングができるかも。また一つ前進した。
やってられなくて虚無の顔を記録した。もう数え切れないほどのエンストからの不始動。売っ払ってバックパッカーやるかとも考えた。
そして目の前にはマックのポテトを漁る野犬。なんやねんこの街。
必死で辿り着いたCV MOTO。疲れた心で何となくウォールアートと撮影。
腰パンてかケツパンの兄ちゃんとマッチョが診てくれた。残業させてすまない。
街を快走した。最高だった。最後に夕陽に染まるサンティアゴの美しい街も見れて、最高にご機嫌だった。
問題が解決された後のピザは最高だった。おばちゃんにセニョールと言ったらセニョリータと言わんかいと冗談で怒られた。
本当にほんとに最後のホステル・カサマッテの締めはやはりここで。チーズとパンとワイン、最高だ。サラミもビールも食らった。心底安心してベッドに倒れ込んだ。