ただの男がバイクで世界一周を叶えるまでの記録。

高校生からの夢、バイクで世界一周を叶えるまでの記録をまとめたブログ。旅の理由、決断に至るまで、お金のこと、旅の準備、旅の様子など、考えうる全てを後に続くライダーのために残したいと思っています。

【Day21 Santiago】望郷と恋バナ

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12月11日(日)晴れ

13:08 テラス

なんだかんだほぼ寝てない。

さて、明日か明後日にはバイクが手に入る。そのため、現状を一度整理しよう。

強制保険とチリ国内の走行許可証はバイク屋が取ってくれているはずだ。

後に残るはチリ国外への走行許可証。手続きはあのクソッタレのNOTARIAでだ。大人しくみんなに頼ろう。

それが済めば、走行許可証が発行されるまでの二週間、チリ国内をのんびり走ってりゃいい。

あと一歩、あと一歩だ。

※追記

このあとミゲルとクリスチャンと一緒にバイクや担当さんとのやり取りを見ながら確認した。やはり間違いなくチリ国内での走行許可証Permiso de Circulacionも含まれていた。そして現在12月12日(月)朝、クリスチャン曰くチリ国外への走行許可証Padron (Certificado de In scription)も手続き代行に含まれているとか。誤解してたすまないアミーゴと朝から話してくれた。俺が必要な手続きはもう無いって。改めて確認してみよう。

 

 

19:12 テラス

アレックスとの散歩から帰ってきた。

昼過ぎに出て、地下鉄使ってPPedro de Valdiviaへ。初めての地下鉄だった。日本のとは少し雰囲気が違うも、スイカのようなチャージ式のカードを使うのは一緒。あ、こっちには券売機が完全になくなっていたな。

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ホームはこんな感じ。日曜日はお店が閉まるから人も少なくこんな感じでガラガラ。

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車内。アレックスに、ここではスリに注意するよう言われた。

 

 

そこから歩いて例の日本庭園へ。

国立公園の近くは、どうやら高級住宅らしい。サンティアゴの建物は柵があるのは当たり前で、ちょいちょい電柵を見かける程度だが、この辺の家は更に高度なセキュリティがあると見てとれた。街の落書きは2年前のコロナ禍後のデモによるものだとアレックスに道すがら教えてもらったが、このセキュリティも関係あるのだろうか。しかし落書きとデモはちょっと考えりゃ結びつけられるだろうに…。まあ友人から教えてもらうのなら本望か。

 

 

猛烈な日光の下、2人で息を切らしながら軽いハイキングとなった。外へ出るときは必ず500mlのペットボトルに水を入れて持って歩いているが、今回はそれでも全然足りなかった。

アレックスは肌が焼けて辛そうだった。白い肌だからやはり紫外線に弱いらしい。日焼け止めは俺も持ってて良いかも。

 

 

水を分け合いながら何とか異国の地の日本庭園へ到着。

若干本物とは異なると聴いていたが、十分いいものだ!!リスペクトを感じたし、何よりまさか異国の地で故郷の香りや音を感じられるとは思わなかった。

日本庭園にいる白人のアレックスが様になるため彼の写真を撮りまくった。スタイルも顔も中身もいい男だから、ついつい撮ってしまうのだ。

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遠目から見てテンション上がった。あの壁と瓦!日本や!
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友情の公園か。彼と来られて光栄だ。
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お気に入りの一枚。盆栽、池、金魚にアレックス。
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これとかもう日本やろ!蓮子の美しさを知ってもらえるのは嬉しい。

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そうだ、京都行こう、なんてな。写真見てるとほんと日本に帰ったようだ。

 

 

 

その後売店で買ったコーラで生き返って、ケーブルカーを使って山頂へ。

途中の眺めは圧巻の一言。何度グレートと呟いたか。そして興奮すると海外でも関係なしに「ごつか」「ばりよか」と呟いたり叫んだりしてしまい、それを聞いてアレックスは笑っていた。

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街と山々の距離が近い。大自然であり大都会。

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ガキのように興奮していた。馬鹿は高いとこが好き。

 

 

山頂からの景色は更にすごい。

巨大な都市であるサンティアゴとそれを囲む大自然を360度の景色で眺めることができた。

ここにきてやっと言葉にできたのだが、この街の興味深い点は自然との共生にある。巨大都市でありながら街にも大きな木々が立ち並び、サンティアゴのギラついた日差しから人々を守ってくれる。そしてその街を囲むように巨大な山脈がすぐそばに聳えているのだ。頂上から一度に見渡すことでそれをはっきりと感じることができた。

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飛行機の上からの景色を思い出した。
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山頂の聖母マリア像。
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2人で自撮り。
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実はホステルから直線距離だと1.5kmくらいと近所なのだ。
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お気に入りの一枚。
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はためくチリの国旗。

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ここでは首からカメラ下げてても大丈夫。
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帰り道振り向きざまの一枚。今回一番のお気に入り。スナップショット感がGOOD。

 

 

 

 

帰りはバーに寄って外の席で涼しい風を時たま浴びながらビールを飲んだ。アレックスはサンティアゴで何軒かお気に入りのバーを開拓したらしい。彼もまたこの街の住人になっているんだな。

ダイビング、昨夜のディスコと色々話したが、一番楽しかったのは恋バナかな。いいヤツでで顔も可愛くてスタイルもよくて収入とかもちゃんとしてるSの写真を見せて盛り上がっていた。よかったな、フランスのいい漢が可愛いて言ってたぞ。「彼女はなぜ結婚しないんだ?」という質問に答えるのは中々英語で話すのは難しかった。アレックスも人間の心の複雑さゆえに先に進めないことに対して、「Complicated…」と難しい顔で俺の質問にも答えていたため、俺も同じようにそう答えた。Complicated…。人の心の複雑なことよな。わかるぜ、アレックス。

 

写真もまた褒めてもらえた。Amaijingと何度も呟いてくれていた。フランスの家族にも送ったら、いたく気に入ってくれたらしい。

俺は名刺やステッカーを出会った相手に渡す旅人ではない。その代わり、このような形で出会った人々の記憶に少しでも長く残ることができるのならば、写真が好きな人間としてそれ以上の誉れはない。

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灼熱の散歩の終わりのビールは最高だ。海外のビールも大好きだ。しかし酒にタバコにダメだな俺達は。

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この街は適当にカメラ構えても絵になる人ばかりだ。

 

帰り道に商店でアレックスがパイを買ってくれた。エンパナダスという、チリの伝統料理。ミートパイだ。少し温めると香ばしい匂いが立ち上り、ガブっといただくと肉とスパイスの濃厚な味がたまらない。ビール飲みたくなる。サンティアゴは全体的に日本より物価が高いが、これは一つ1000チリペソくらいと、非常にお手頃。

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半分こして食った。南米全体で親しまれているらしい。バイク旅でもお世話になるかも。

 

 

食後、今日のお金を払うよとアレックスに伝えると、今日は楽しかったからいいみたいに言って断られた。引き下がるも、今度美味い酒を頼むって。

ありがとうアレックス。絶対に返すよ。

 

 

 

書いていると、恋バナで思い出した。

そういえば今朝は食堂で男3人でこんな話をしていた。

例のごとく英語やスペイン語日本語教室をして遊んでいたのだが、日本語が話せる海外の人ということで、アレックスとミゲルにこの前文具屋さんで出会った女の子の話をしたのだ。彼女は日本のサブカルチャーから学んでいて驚いたよ、と。

 

すると、開口一番「なぜ連絡先を交換しなかった!?ユーシ!!」と2人に説教されて笑った。

2人曰く「日本のアニメや漫画が好きで日本語も勉強している女の子。そこに話も言葉も通じる日本の男が現れた。おそらく彼女にとっては初めての出会いだ。これはアドバンテージありすぎるだろ!!」て。部屋に響く発音の良いWhy。なはは。いや確かに彼らの言う通りだ。

「また用事あるからその時にインスタでも聴いてみるよ」と、とりあえず話すと、やっと勘弁してくれた。

ほんと、古今東西男ってのはこのような話題で盛り上がるよなと言って3人で笑ってた。面白いよなホント。

 

※恋バナとは「恋の話」の意味。日本人はこれを略して『恋バナ【koibana】』と呼ぶ。読んでくれているアレックスたち海外の皆さんへのの注釈である。Haha)